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味覚障害

食べ物の味がわからなくなる味覚障害は、命との関わりが少ない病気ということもあり、医学の分野ではあまり問題視されていないのが現状です。ですが、場合によっては脳腫瘍などの大きな病気が原因で、味覚が損なわれる可能性も…。ここでは、味覚障害の原因や具体的な症状、治療法などを説明していきます。

どんな病気?

健康な人でも一般的に50歳を過ぎた頃から、味覚が少しずつ衰えてくるといいます。味覚は甘味、塩味、酸味、苦味の4つの要素から成っています。最近では旨味を加えて、5要素とすることも多くなってきました。私たちは味蕾(みらい)という感覚細胞で味を感じますが、味覚を感じる神経は舌の先のほうか、奥のほうかといった場所によって、その感じ方が違います。舌で感じた味覚が脳に伝わるまでのどこかに起きる異常…これが味覚障害になります。50歳以降に発症しやすいといわれますが、あらゆる年代に起こり得る病気といえます。


味覚障害の原因としては、舌炎や口腔乾燥症など口腔に関する病気や舌の神経にできた外傷・腫瘍などが挙げられます。そのほか、頭部の外傷や腫瘍、出血などが原因になることもありますし、血液中の亜鉛不足が原因となり、味覚障害が起こるケースも多いです。また、味覚は嗅覚とも深いつながりがあるため、嗅覚が損なわれると味覚にも影響します。たとえば、風邪で鼻がつまっていると、食べ物の味がしなくなることがありますが、このことからも味覚と嗅覚の関係がわかると思います。

主な症状

「味がわからなくなる」といえば一言で済んでしまう味覚障害ですが、具体的にはどういった症状が見られるのでしょう?いくつかの症状があるので、ここに挙げていきます。味覚障害の症状が出ると、食事・おさけの席で楽しむことができずに精神的なストレスがたまっていくだけではなく、食品が傷んでいても気づかずに食べてしまうかもしれません。少しでも味覚に異常を感じたら、早めに受診しましょう。

味覚減退

食べ物の味が薄く感じます。

味覚消失

味を全然感じなくなります。

自発性異常味覚

何も食べていないにもかかわらず、いつも嫌な味がします。

悪味症

食べ物が嫌な味になってしまいます。

異味症

本来の味とは違う変わった飲食物の味がします。

解離性味覚障害

甘味だけがわからなくなってしまいます。

検査と診断

味覚障害が疑われたら、まずは甘味、塩味、酸味、苦味の味覚検査を行います。この検査では、それぞれ砂糖、塩、レモン汁、アロエなどを使って調べていきます。次に、口の中の乾燥やかんせん症にかかっていないかどうかをチェックします。さらに、腫瘍や膿瘍、骨折といった異常があるかどうかを確認するために、頭部CT検査やMRI検査などを行います。また、亜鉛が不足していないかどうかの検査を行うことがあります。特に腎臓障害を患っていたり、別の病気で薬を服用している人は亜鉛不足による味覚障害が疑われるため、血清亜鉛値を検査しなければなりません。

治療法

味覚に異常を感じたら、耳鼻咽喉科を受診する人が多いかと思いますが、定期的に口腔ケアを受けている歯医者さんで味覚障害が見つかることも少なくありません。味覚障害の治療は、その原因や症状によって異なります。亜鉛不足による味覚障害に対しては、亜鉛製剤を用いた薬物治療、食事療法などを行います。ちなみに、小豆や大豆などの豆類、海苔やワカメなどの海藻類に亜鉛が多く含まれています。一方で、何か別の病気やけがが原因となっている場合は、その原因の治療をすることで、味覚障害が解消されます。また患者さんが自らできる治療法として、歯磨きやうがいなどでいつも口の中を清潔に保つ、水分をこまめにとったりアメをなめたりして口の渇きを防ぐといった方法が挙げられます。


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