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胆嚢炎・胆管炎

肝臓でつくられた胆汁がたまる胆嚢や、十二指腸への通り道になる胆管に炎症が起きる病気が胆嚢炎・胆管炎です。胆石がある人はこれらの病気になりやすいので、特に注意しなければなりません。ここでは、胆嚢炎・胆管炎の原因や主な症状、治療法などについて説明していきましょう。

どんな病気?

胆嚢や胆管に炎症が起きた状態を胆嚢炎・胆管炎といいます。何が原因で発症するのかというと、多くは胆嚢や胆管にできた胆石が原因とされています。この胆石が胆嚢や胆管につまって胆汁の流れが悪くなると、胆汁が細菌かんせんして炎症を引き起こします。そのため、胆石症を患っている人は胆嚢炎や胆管炎にもなりやすいといえるでしょう。なかでも油っぽい食事を多くとるような食生活をしている人は気をつけてください。ごくまれに、胆嚢や胆管内にできた腫瘍が原因となる場合もあります。

主な症状

胆嚢炎や胆管炎にかかると、どんな症状が出るのでしょう?どちらも症状に大きな違いはありません。胆石症の症状と同じく、右上腹部の激痛から始まります。その痛みは深呼吸をすることでさらにひどくなり、右側の肩甲骨の下に広がっていきます。時間が経っても痛みが和らぐことはなく、次第に吐き気や嘔吐といった症状が見られるようになります。痛みは半日以上続き、症状が出始めてから2~3時間で腹部の右側の筋肉は硬くなります。このほか、人によっては発熱の症状が認められる場合があります。はじめは微熱ですが、少しずつ上がって38度以上の発熱が見られます。特に胆管炎の場合、38度以上の発熱が数日間続きます。


また、胆管炎では胆管結石によって、黄疸の症状もよく見受けられます。さらに病気が進行していくと、炎症が腹膜にまで及んで腹膜炎を起こすことがあったり、血液中にまでかんせんが広がり、敗血症になってしまうこともあります。ときには意識障害を生じ、ショック状態に陥ることも…。高齢者ではかなり進行がはやいので、十分な注意が必要です。

検査と診断

胆嚢炎・胆管炎の診断では、問診、触診に続いて血液検査と画像検査を行います。血液検査では、白血球の数が増加していることで胆嚢炎・胆管炎を疑います。さらに、胆道系酵素の上昇も認められます。一方、画像検査としては腹部X線検査、超音波検査、CT・MRI検査などが挙げられます。これらの画像検査では、炎症を起こした胆嚢が大きくなり、壁が厚くなっている様子を確認できます。胆嚢内には胆泥という濃い胆汁がたまっていたり、胆石の存在が見られます。胆管炎では大きくなった胆管や、胆管をふさぐ胆石があることがチェックできます。急性虫垂炎や急性膵炎などと間違いやすいため、慎重な診断が求められます。

治療法

胆嚢炎にしろ胆管炎にしろ、軽症ならば絶食や点滴、抗生物質投与などの内科的治療を行います。ですが重症胆嚢炎の際には、腹壁から細い針を刺して胆嚢内の胆汁を体外に出す治療を行う必要があります。この治療法は、経皮経管胆嚢ドレナージ術というものです。これで炎症が治まったあとに開腹手術や腹腔鏡手術で、胆嚢を摘出します。胆嚢炎がかなり進行して胆嚢壁が化膿して破れたり、腹膜炎を発症している場合には、緊急手術を行わなければなりません。


重症の胆管炎に対しては、必要に応じて内視鏡で十二指腸から胆管内に細い管を通して胆汁を体外に出す内視鏡的経胆管ドレナージ術を行ったり、内視鏡で胆管の出口を広げたりする治療を行います。加えて胆管を少しだけ切り、内部につまっている結石を取り出す処置を施します。いずれにしても、早急な治療を要するので、症状が出たらすぐに受診しましょう。


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