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肝硬変

肝硬変とは簡単に言うと文字通り、肝臓が硬くなってしまう病気です。一度なってしまったら、完治はなかなか難しいことで知られている肝硬変。慢性肝炎のうちに適切な治療を受け重症にならないよう、十分に注意しなければなりません。ここでは、肝硬変の主な症状や検査法、治療法などを説明していくことにしましょう。

どんな病気?

肝硬変という病気は、急に起こるわけではありません。いくつもの原因の積み重ねで慢性肝炎になると、治療にも時間がかかるため長引き、結局は肝硬変になってしまいます。肝臓はもともと再生力が強いため、肝細胞が壊れてもわりと早く治ります。ところが、慢性肝炎ともなれば、話は別…。慢性肝炎にかかると肝臓内に線維が増えていきます。それがシコリのようになり、デコボコと硬くなります。これが、肝硬変です。腸から肝臓に流れている静脈である門脈の血流が妨げられて、当然肝臓の働きも悪くなります。

主な症状

肝硬変の程度によって症状の度合いも異なりますが、肝臓の重要な機能だけはうしなわれないことが多いので、特に自覚症状が出ないこともあります。それでも次第に肝臓が正常に機能しなくなると、むくみ、腹水、黄疸、出血などの症状が見られるようになります。このほか、精神症状も認められ、性格が突然変わったり、思いもつかないような異常行動をとったりすることがあります。さらに進行した場合、肝性脳症といって昏睡状態に陥ってしまいます。


また、皮膚が黒ずんだり、手のひらに赤い斑点ができるなどの症状があらわれます。加えて、性ホルモンが活発に作用しなくなることで、男性の場合は乳房が女性化したり、精巣の萎縮、女性の場合は月経異常などが起きます。門脈の血流が妨げられることで、血圧が上昇する門脈圧亢進症も出てきます。それが原因となり、脾臓のはれによる白血球の減少や貧血といった二次症状が見られることもあります。

検査と診断

肝硬変の場合、肝機能検査を行っても、正常値を示すことが少なくありません。これは上記に示したように、肝臓はほとんど正常に機能しなくなったとしても、重要な機能を維持することができる…といった理由からです。そのため、超音波検査やCT検査を行い、詳しく調べる必要があります。肝臓の縮小や組織の異常が認められれば、肝硬変の疑いが高まります。さらに、肝硬変の診断には放射性同位元素を使った肝スキャン検査が行われます。これによって肝臓の機能している部分と、していない部分をチェックすることができます。最終的には、肝臓の組織検査をして、確定診断をします。

治療法

肝硬変は基本的には進行していく病気なので、完治は難しいでしょう。病気が見つかって早い段階でおさけを止め、治療に励めばそれ以上進行することはないかもしれません。ですが、すでに侵されてしまった組織に関しては元には戻りません。治療法としては、とにかくアルコールをさけて、十分に栄養補給すること、塩分やタンパク質の摂取制限、さらにビタミン剤の服用などがあります。また、肝硬変の原因となる病気が今見られる症状に大きく影響している場合には、その治療が優先されます。


肝硬変が進行し、吐血や腹水、脳症など重度合併症の症状が出ている場合は、治療を施しても予後は良くないといわれています。このほか、重症の肝硬変の治療法に肝臓移植もありますが、これは原因疾患の治療も含めて、それまで行われた治療の効果がある程度見られていなければできません。重症になってしまった人は、おさけを止められない人が多いため、仮に移植手術をしたとしても、移植された肝臓もそのうち肝硬変になる可能性か高くなります。そのような理由から、一般的に治療の1つとして肝臓移植を行うことはまずないでしょう。


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