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胃炎

胸焼けや吐き気、胃の痛みなどの症状を経験したことがある人は多いはずです。これらは「急性胃炎」や「慢性胃炎」のことが多く、それぞれ原因や症状が異なります。

どんな病気?

胃は心臓のように24時間活動しているわけではありませんが、肝臓や膵臓などと違って私たちが直接存在を感じることのできる臓器といえます。また、大きな悲しみや悩みに対して「胃の痛む思いをした」という言い方もあるほど、胃はストレスに敏感です。胃はさまざまな飲食物を受け入れるというタフな働きをする反面、喜怒哀楽など感情の影響を受けやすいデリケートな臓器でもあります。胃の粘膜は熱いものや冷たいもの、酸っぱいもの、辛いものなどの刺激に対して強い抵抗力を持っていますが、ある限界を超えると炎症が起こり、「胃炎」となります。


胃炎には「急性胃炎」と「慢性胃炎」があり、いずれも何らかの原因によって胃粘膜に炎症が起こる病気です。急性胃炎は暴飲暴食や刺激の強い飲食物(アルコールや香辛料など)の摂取、ストレス、感染症、アレルギーなどが引き金となって胃液の分泌量が増え、胃粘膜に傷が付いて炎症を起こします。一方、慢性胃炎は“ヘリコバクター・ピロリ菌”という細菌に幼い頃感染したことが原因とされ、長い時間をかけてゆっくりと進行するものです。また、慢性胃炎の一種である「萎縮性胃炎」は加齢に伴って胃粘膜が萎縮し、薄くなってきたことが原因で生じるとされています。

主な症状

急性胃炎は突然みぞおち辺りが痛んだり、吐き気がしたりします。また、実際に嘔吐することもあれば、吐血や下血がみられることも。一方、はっきりした症状がなく、胃のもたれや痛み、吐き気、食欲不振、ゲップ、おなかの膨満感、不快感などの症状が不定期にみられる場合は慢性胃炎が疑われます。慢性胃炎では症状がはっきりしないだけでなく、いつ頃から調子が悪くなったかさえもわかりません。

検査と診断

急性胃炎は症状がはっきりとしているため、検査をしなくても診断のつくものがほとんどです。一方、慢性胃炎は無症状のことが多く、問診や触診だけでは診断がつきません。そのため内視鏡検査で胃粘膜の様子を直接観察するほか、内視鏡に付属した器具で胃の組織をごくわずかに採取し、詳しく調べる組織診が行われることもあります。

治療法

胃炎の治療には薬物療法や原因の除去、生活習慣の改善などがあり、薬物療法では急性・慢性に関わらず胃酸分泌薬、胃粘膜保護薬、胃の運動機能改善薬(下記参照)が用いられます。急性胃炎の場合は特に“原因の除去”が重要視され、これによって治ってしまうことがあるほどです。吐き気や嘔吐がひどい場合は絶食して点滴による栄養補給を行うほか、胃酸分泌薬や胃粘膜保護薬を使って治療します。胃粘膜に出血が認められる場合は止血剤も用いますが、適切な治療によって比較的早く治るでしょう。一方、慢性胃炎は胃酸の分泌を抑制する薬が中心となりますが、それ以外の薬を併用することもあります。

主な薬の種類

胃酸分泌薬

胃酸の分泌を抑える薬で、ヒスタミンH2受容体拮抗薬、プロトンポンプ阻害薬などがあります。

胃粘膜保護薬

胃粘膜を保護して、その防御力や修復力を高める薬です。

運動機能改善薬

胃の運動機能が低下している場合、それを促す薬です。副交感神経刺激約やドーパミン受容体拮抗薬などが使用されます。

COLUMN:ストレスがもたらす神経性胃炎

これといった原因が思い当たらないのに、胃の調子が悪い・・・という時は「神経性胃炎」を疑ってみてください。神経性胃炎とはストレスによって自律神経の失調を起こし、交感・副交感神経のバランスが崩れ、胃の働きに支障をきたした状態です。そのため胃炎と同様の症状(胃のもたれやむかつき、胸焼けなど)が現れるものの、胃の検査をしても何ら異常はなく、潰瘍や糜爛なども見つかりません。よって、神経性胃炎の治療は単に胃炎の治療をするだけでは留まらず、原因となるストレスを探り、取り除く必要があります。よく大きな悲しみや悩みに対して「胃の痛む思いをした」という言い方をするほど、胃はストレスに敏感です。また、色んな飲食物を受け入れるというタフな働きをする反面、喜怒哀楽など感情の影響を受けやすいデリケートな臓器でもあります。そのことを念頭に置き、自分なりのストレス発散法を見つけるようにしましょう!


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