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腹膜炎

このサイトを読んでくれている人の中には、ある日突然腹痛におそわれ、病院で腹膜炎の緊急手術を受けたことがある人もいるかもしれません。腹膜炎は進行がはやいため、一刻をあらそいます。ここでは、原因や主な症状、治療法などから、どういった病気なのかを見ていくことにしましょう。

どんな病気?

体内の臓器をおおって、臓器の働きをよくしているのが腹膜という薄い膜です。この腹膜は吸収力にすぐれていて、私たちの身体に必要な水分や電解質を吸収してくれます。ですが、困ったことに有害な物質までも吸収してしまうのです。そんな腹膜に何らかの原因で炎症が起きる病気のことを腹膜炎といいます。この腹膜炎は、虫垂炎や胆嚢炎といった消化器系の病気の合併症として、よく発症します。このことから、細菌または外傷により胃液が腹膜に漏れることなどが原因として考えられます。大きくは急に症状が出て悪化していく急性腹膜炎と、少しずつ腹水がたまって炎症が進んでいく慢性腹膜炎に分けられます。

主な症状

たいていの場合は急性腹膜炎のことが多いため、急な吐き気や嘔吐を伴う腹痛が見られます。炎症の広がり具合で、痛みの範囲も異なりますが、その範囲の広さにかかわらず、強い腹痛が長い時間続きます。その他の症状としては38度以上の高熱、寒気、頻脈などが挙げられます。また、喉の渇きや震えというような症状も認められます。病気がかなり進んでいると、脱水症状が見られてショック状態に陥ってしまうことがあるので、十分に注意しなければいけません。


一方、慢性腹膜炎の多くは結核性腹膜炎と呼ばれるもので、症状としては微熱、全身の倦怠感、食欲不振などがあります。さらに腹痛、膨満感、腹水といった腹部の症状が見受けられます。結核性腹膜炎は時々、肺結核あるいはその他の臓器結核に続いて起こります。

検査と診断

腹膜炎の診断は急を要するので、一般的には症状を診て判断します。腹痛が起きている際にお腹の筋肉が硬くなっていることで、ある程度の判断がつきます。胸部と腹部のX線検査を行い、横隔膜の下や腹腔内に遊離ガスが認められれば、腹膜炎が強く疑われます。場合によっては腹腔穿刺で膿を採取し、炎症を起こしている臓器を特定し、原因菌を調べたりもします。加えて、血液検査を行うこともあります。


結核性腹膜炎の場合、結核菌は簡単に見つからないため、診断に手間取るときがあります。腹水が続くときは、腹水穿刺をすることで結核菌が見つかれば診断が確定されます。

治療法

急性腹膜炎では、緊急手術が必要になります。ただ、腸に穴が開いているといった病態の腹膜炎ではなく、急性膵炎や骨盤内腹膜炎の場合、緊急手術は行わずに全身管理や抗生剤投与などの治療が施されます。手術が不要な腹膜炎では、ほかにも点滴治療が行われます。 また、結核性腹膜炎では抗結核薬の投与を中心とした治療法になります。急性・慢性どちらの腹膜炎も予後は、一般的に良好とされています。


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