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腸炎

胃炎と並び、腸炎も消化器系の病気の中では比較的多いとされています。一般的には胃炎に続いて起こることから「胃腸炎」というように、ひとまとめにされることが少なくありません。腸炎とは一体どのような病気なのか、その原因や主な症状、治療法などを通して説明していきましょう。

どんな病気?

腸の主な働きは、食べ物の栄養分と水分を吸収して、残ったカスを体外に出す…というものです。腸が健康ならば毎日便通がよくスッキリ快調で、体内はキレイに保たれます。ところが、何らかの原因で吸収と排泄という大事な腸の働きが乱れてしまうことがあります。それが腸炎といわれるもので、腸の粘膜に炎症が起きた状態をいいます。原因によっていくつかの種類に分けられますが、一番よく見られるのは急性腸炎ではないでしょうか。


腸炎の原因には、さまざまなことが考えられます。特に、精神的なストレスは大きな原因の1つとして挙げられます。腸の緊張を強める神経と弱める神経が、小腸や大腸にはあるのですが、そのバランスがストレスによって乱れてしまいます。その結果、腸炎を発症します。よく試験の前や大事な会議のなると、お腹を下す人がいるのはそのためです。これは神経性腸炎と呼ばれています。さらに、ウイルスや細菌が急性腸炎の原因となることもあります。その場合は感染性腸炎といわれ、腸炎ビブリオ菌やO-157などがよく知られています。ほかにも、腸管内にできた潰瘍や腫瘍、腸以外の病気として、肝臓や胆道、膵臓の病気、泌尿器系の炎症、糖尿病、アレルギーなどが原因になります。

主な症状

急性腸炎をはじめ、慢性、神経性、それから胃腸炎など、原因や炎症の発生部位などによって、あらわれる症状が多少異なります。代表的な症状としては、腹痛と下痢が挙げられます。急性腸炎を疑っても、腹痛や下痢とともに吐き気、嘔吐の症状がある場合は胃腸炎かもしれません。また、発熱を伴う場合は感染性腸炎が疑われます。そのほか、下痢が続くことによる全身の脱力感、倦怠感といった症状が出たり、ウイルス性の急性腸炎では咳や鼻水などの症状が出ることもあります。

検査と診断

軽症なら自宅で安静にしていれば自然に治りますが、腹痛や下痢が続いて辛ければ、病院へ行きましょう。診断は、まず問診をして症状の詳細や食事の内容などから、原因を探ります。そして、触診を行います。また、血液検査も腸炎の診断には重要になります。血液検査をして、抹消血管内の白血球の数が多ければ、細菌性やウイルス性である可能性が高まります。同時に、炎症の程度を診る検査も行われることがあります。また、必要に応じて、検便や内視鏡検査を行います。

治療法

腸炎に対する治療法は、原因によって異なります。下痢などの症状は、基本的に自らの身体のシステムを守るために大事なものなので、あまり無理をして止めることはしません。ウイルス性・細菌性の腸炎には、抗生剤を用いた薬物治療を行います。ですが、今のところ、この原因にはこの抗生剤が絶対的に有効というものが見つかっていません。このため、対処療法が最善の治療法といえるでしょう。下痢で水分や電解質が一気にうしなわれると、脱水症状になってしまいます。点滴治療を行い、その状態を解消します。いずれにしても、早急な治療を要するので、症状が出たらすぐに受診しましょう。

家庭でのケア・予防法

家でできることは、安静にしてお腹を温めることです。下痢をすると体力が消耗するので、たとえ熱がなくても、静かに横になっていましょう。また腹痛がひどいときは飲みたくないかもしれませんが、脱水症状を避けるためにもスポーツドリンクなどで水分補給することを心がけてください。


急性腸炎の多くは、食中毒と考えられています。食べ物が傷みやすい夏場は、特に食品管理に気をつけなければいけません。新鮮な食材にしっかり火を通して調理し、冷凍庫や冷蔵庫で保存しましょう。また、お刺身などの生ものにも要注意です。食器なども毎日ちゃんと洗い、うがい・手洗いを習慣化します。詳しくは【食中毒】のページを参考にしてください。


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