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骨髄炎

骨髄炎は細菌が骨髄に入ってしまい、炎症を起こす病気です。幅広い年齢層で発症しますが、なかでも何か重い病気を患っている人はかかりやすいと言われています。骨の中で炎症が起きるため、一刻も早い治療が必要になります。ここでは、骨髄炎の原因や症状、治療法などを説明しましょう。

どんな病気?

骨の中(骨髄)に細菌が入り込んで、化膿性の炎症を起こす病気を骨髄炎といいます。この骨髄炎は、急性と慢性に分けられます。さらに、慢性化膿性骨髄炎は急性のものが慢性化する場合と、最初から慢性型として発症する場合があります。慢性型も繰り返し再発して、一生付き合っていかなければならなくなるケースもあります。原因となる細菌が血液を介して骨に、直接骨に、あるいは近くの骨や軟部組織からうつったりします。そのため、人工透析や骨の手術、人工関節などが脊椎性骨髄炎の原因として挙げられます。また、高齢者に多い骨髄炎の原因には、けがやガン、血行不良、糖尿病、放射線治療などによってできた皮膚の潰瘍があります。

主な症状

腕や脚の骨に炎症が起きると熱感、はれ、痛みといった症状があらわれます。発熱や体重減少、全身の倦怠感などの症状もます。脊椎性骨髄炎の場合は、少しずつ症状が進み、持背中の痛みや圧痛が続くようになります。体を動かすと痛みは強くなり、安静にしても、鎮痛剤を服用しても症状は改善しないことが多いでしょう。さらに、脊椎性骨髄炎では骨髄炎の代表的な症状とされる発熱が見られないことも少なくありません。まわりの組織に膿瘍ができることがありますが、発熱などの症状や血液検査の異常は認められないこともあるので、注意しなければなりません。

検査と診断

骨髄炎の診断は問診、視診、触診のほか、血液検査とX線検査が基本になります。たとえ、発熱などがなくても、特徴的な症状(持続する痛み)が認められれば、この病気が疑われます。血液検査では、白血球数の増加、赤血球沈降速度のはやさ、C反応性タンパク(CRP)の陽性などを確認することができます。急性化膿性骨髄炎の場合、初期段階ではX線検査を行っても病変があらわれにくいため、そのときはMRI検査や骨シンチグラフィによる画像診断が効果的です。一方、慢性化膿性骨髄炎ではX線検査をはじめ、MRI検査、骨シンチグラフィ、瘻孔造影(膿が出ている部分から造影剤を注入する検査)などを行い、患部をチェックします。加えて、原因を突き止めるために、患部の骨や膿を採取して、培養検査を行います。

治療法

急性化膿性骨髄炎では、一刻も早く治療を始めることが重要です。患部を安静にして、痛みやはれを少しでも和らげるために冷やしながら、抗生物質の点滴治療を行います。慢性骨髄炎でも、全身へ抗生物質投与の治療が施されます。一般的には抗生物質の投与で症状は軽くなりますが、最近はMRSA(多剤耐性黄色ブドウ球菌)などによる骨髄炎が増えていて、治療が難しくなっています。炎症が治まらない場合、または慢性化膿性骨髄炎に移行してしまった場合は手術治療が検討されます。手術治療では、壊死した骨組織を取り除くことが目的です。それによって骨が欠けてしまいますが、骨を他の部位から移植したり、欠けた骨自体が自然に盛り上がって元通りになるのを待つようにします。


ただ、骨髄炎は再発しやすい病気なので、十分に注意しなければなりません。特に慢性になると、何年も苦しむことになるケースもあります。長期間にわたる経過観察が欠かせない病気といえるでしょう。とにかく骨髄炎が疑われたら、早急に受診してください。


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