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肩こり

肩こりは「国民病」といわれるほど、日本人に多くみられる症状です。欧米人に比べて筋力が弱いうえ、畳の生活や礼儀作法(お辞儀など)が姿勢に悪影響を及ぼしているほか、日本人特有の勤勉かつ几帳面さがストレスとなり、自律神経に悪影響を及ぼしていることも肩こりを招く原因とされています。

どんな病気?

一般的に肩の不快感(重い、だるい、痛いなど)を総称して「肩こり」と呼んでいますが、これはあくまで症状であって、病名ではありません。医学的には「頸肩腕症候群」と呼ばれ、首や肩周りの慢性的なコリ、腕にまで症状が及んだものを意味します。では、どうして肩がこるのでしょう?首や肩には多くの筋肉が存在し、体重の約1/8に相当する重さの頭を首の骨とともに支えたり、筋肉の収縮と弛緩を繰り返して首や腕を自在に動かしたりしています。その筋肉の中には血液が流れていて、筋肉の活動に必要な酸素や栄養を届けたり、筋肉から排出された老廃物を運び去ったりしているのです。ところが、何らかの原因によって筋肉内の血行が悪くなると酸素や栄養分が行き届かなくなり、乳酸などの老廃物がたまってきます。それが末梢を刺激して、コリや痛みを引き起こすのです。こうなると筋肉がこわばり、ますます血行が悪くなる・・・という悪循環に陥って、慢性的に肩がこったり、痛んだりします。肩こりを招く原因は実に多種多様で、その8~9割は日常生活での習慣(姿勢など)や仕事、環境、性格によるものですが、まれに内臓疾患や歯の病気などが原因となっているケースもあるので、肩こり以外の症状がある場合は専門医に相談してみましょう。

主な症状

首や肩周りの不快感、頭重感などがあり、ひどくなると腕が動かしにくくなったり、痺れたりします。また、頭痛や吐き気、めまい、集中力の低下、気分が優れないなどの症状を伴うことも。

検査と診断

問診や視診に加え、全身を動かすことで痛みの場所や程度を多角的に調べ、さらに画像検査(X線やCT、MRIなど)を行って診断に至ります。なお、肩こり以外にめまいや立ちくらみ、頭痛、背部痛などの症状がある場合は内臓疾患が隠れていることもあるので、早急に病院を受診しましょう。また、いつもと違う痛みや長引く痛みにも注意が必要です。

治療法

病院では主に薬の処方やマッサージ、生活指導などが行われますが、西洋医学と東洋医学とでは診察や治療法が異なります。また、どの治療法が効くのかも人それぞれです。

西洋医学 薬物療法 局所注射や薬(鎮痛剤や消炎剤、ビタミン剤など)の投与
理学療法 温熱療法 超音波治療器や温湿布で患部を温め、血行を促進させる
けん引療法 機械で首や肩を引っ張ったり緩めたりして、緊張を取り除く
運動療法 筋力アップや血行促進を目的とした体操など
東洋医学 マッサージ・指圧 筋肉をほぐし、血行を促して疲労物質を流しだす
鍼灸 針やお灸でツボを刺激し、コリをほぐす

肩こりのセルフケア

マッサージ

筋肉の緊張を和らげ、血行を良くするには患部を揉みほぐすマッサージが効果的です。自分でマッサージをするには反対側の手で肩から首筋にかけて揉み上げ、軽く叩き、指先で圧迫するといいでしょう。

体操

肩こりを解消するには、体操も効果的です。体操には2つの種類があり、これらを交互に行うとより効果が得られます。まず、1つは筋肉を引き伸ばして緊張を和らげる柔軟体操です。首を前後左右に曲げたり、傾けたりして、最後にグルッと回し、肩も同様の動きを行います。最後に腕を振り上げると、首や肩周りの筋肉が柔らかくなるはずです。ただし、痛みのあるときは無理をせず、ある程度のところで止めるようにしてください。もう1つは、首や肩の筋肉を強める抵抗運動です。こっている肩の反対側の手で肩を押さえつけるようにし、この力に打ち勝つように肩を持ち上げます。さらに手を頭の横にあてたらグッと押さえつけ、それに打ち勝つように頭を横に倒してください。この体操を普段から実行していれば、肩こりが起こりにくくなります。いずれも10回を1セットとし、毎日続けることが大切です。


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