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変形性関節症

この変形性関節症は、数ある関節の病気の中でも一番多いといわれ、若い人から高齢者まで幅広い年齢層に発症します。もし発症し、徐々に変形して痛みが出ても適切な治療によって改善することができます。ここでは、変形性膝関節症と変形性股関節症の症状や治療法などを説明しましょう。

どんな病気?

変形性関節症は、関節の軟部骨組織とそのまわりの組織に異常が生じ、さまざまな症状があらわれる病気です。変形性膝関節症と、変形性股関節症の各特徴について見てみましょう。


変形性膝関節症

加齢に伴う膝の痛みを訴える人の多くが、この変形性膝関節症にかかっています。女性の発症率が高く、膝が内反またはO脚状態になります。病気が進行していくにしたがって、内側の関節の軟骨部分がすり減っていきます。

変形性股関節症

変形性股関節症は、股関節の構造上は何の異常もなく、特別な病気を伴わない一次性のものと、股関節の構造異常または別の病気を伴う二次性のものとに分けられます。日本では二次性の変形性股関節症が多く、その原因となるのは先天性の股関節脱臼、臼蓋(きゅうがい)形成不全とされています。

主な症状

どんな症状が見られるのか、紹介していきます。

変形性膝関節症

症状は長距離歩行時の痛みから始まり、正座ができなくなり、立ち上がりやしゃがみ込み、階段昇降がつらくなり、次いで歩行もしづらくなってくるといったものです。一方で、安静時の痛みは少ないのが普通です。進行してくるとO脚状の変形が強くなり、膝は慢性的にはれて大きく見え、曲げ伸ばしの角度が徐々に悪くなってきます。

変形性股関節症

症状として軽い股関節痛を訴えますが、自然に治ることが多いため、患者さん自身もあまり気にしないようです。しかし、数年から十数年このような状態がつづき、やがて歩行痛が強くなります。痛みは股関節部だけでなく、太ももの前面や内側に沿って膝への放散痛があります。そのため膝が悪いと考えている人も多いようです。安静にしても痛みは続きます。左右の足の長さの違いが目立ち、長時間歩くことができなくなります。

検査と診断

変形性関節症は、視診や触診、X線検査などの総合的な結果に基づいて診断されます。この病気にかかっているほとんどの人は、X線検査をすると股関節や膝関節などの体重がかかる部分に変形性関節症の異常が見受けられます。関節の大きさや狭窄などをチェックすることができます。ですが、そのなかでも症状がハッキリと出ている人は半数にすぎません。

治療法

変形性膝関節症、変形性股関節症ともに、治療内容に大きな違いはないといっていいでしょう。まずはストレッチ、筋肉強化、姿勢訓練などによって関節可動域を広げ、まわりの筋肉を鍛えます。あまりにも痛みがひどいときは無理に動かさないほうがいいですが、我慢できるくらいなら、無理のない程度に動かしてください。また、温熱療法も効果的です。こわばりや筋肉のけいれんを解消し、筋肉機能を改善します。冷却療法を行うこともありますが、これは痛みを和らげるために役立ちます。固定具や杖、歩行器といった道具を使うと関節を保護してくれるので、動かしやすくなります。加えて、理学療法士によるマッサージや牽引なども大きな効果を発揮します。


運動療法や理学療法で効果が得られなかった場合、薬物治療を行います。薬物治療は変形性関節症そのものに直接作用するわけではなく、痛みの症状を緩和する目的で行われます。それでも快方に向わないような重症の場合には、手術治療を検討します。高位脛骨(けいこつ)骨切り術、関節鏡手術、人工膝関節全置換術などがあり、関節の状態や痛みの程度、歩行能力、年齢などを考慮して手術方法を決めます。


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