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アキレス腱断裂

この「アキレス腱断裂」も病気の名前ではなく、症状名になります。肉離れと同じように普段あまり運動しない人が、急に走ったりすると起きる場合があります。「アキレス腱断裂」=手術というイメージを持っている人もいるでしょうが、今はそうとも限りません。ここでは、その症状や治療法などを見ていきましょう。

どんな病気?

「アキレス腱断裂」は読んで字のごとく、アキレス腱が切れた状態のことをいいます。なので、病気ではなく、けがということになります。そもそもアキレス腱はふくらはぎの筋肉の腱部分で踵骨(しょうこつ)と呼ばれる骨にくっついています。そして、足首を下のほうに曲げる働きをします。そのため、アキレス腱が正常に働いていなければ、私たちは足首を自由に動かすことができず、それによって色んな制限が生じます。


30~40代の人を中心に起きやすく、その具体的な原因としては、外側から腱に直接加わる力、腱を無理に伸ばそうとする力、ふくらはぎの筋の強い収縮という3点が挙げられます。そのなかでも、「アキレス腱断裂」の原因として大半を占めているのが、3つ目に挙げたふくらはぎの筋の強い収縮になります。

主な症状

普段運動し慣れていない人がスポーツ時などに、急な踏み込みやジャンプの着地などをした際、発生することが多いです。切れるとき「バチッ」または「ブチッ」という音が聞こえることもあります。切れた瞬間、多くの人は後ろからかかとを棒のようなもので叩かれたように感じたといいます。「アキレス腱断裂」の状態になると、かかとの痛みとつま先立ちができなくなる…というような症状があらわれます。最初は激しい痛みですが、時間の経過とともにそれほどでもなくなり、歩くこともできますし、足首を曲げることもできます。痛みは軽い人もいれば強い人もいるので、その症状だけで「アキレス腱断裂」を疑うのは難しいかもしれませんが、かかとから「バチッ」というような音がしたか、つま先立ちができないという典型的な症状が認められるかどうかで判断できます。もし疑われる場合は、直ちに受診しましょう。

検査と診断

「アキレス腱断裂」は、問診と視診、触診で診断できます。皮膚の上からやさしくゆっくりと触っていきます。そうすると、断裂した部分はアキレス腱が陥没していることがわかりますし、その陥没が大きければ目で確認することもできます。次に、うつ伏せに寝たまま膝を直角に曲げた状態でふくらはぎをわしづかみにする検査を行います。このときアキレス腱断裂があると底屈しません。このほか、必要に応じて超音波検査やMRI検査といった画像診断が行われます。

治療法

「アキレス腱断裂」に対する治療法には、保存療法と手術療法があります。保存療法では最初からギプス固定を行い、数週間後に今度は装具を使って治療します。一方の手術療法ではアキレス腱の縫合手術後、ギプス固定を行います。手術治療をした場合は、ギプスがはずれたあとに装具を使う場合と使わない場合がありますが、どちらになるかは医師の判断によります。どちらの治療法もそれどれにメリット・デメリットがあります。医師の判断によっても、どの治療法になるかは違うでしょう。手術のほうが再断裂のおそれが少なく、日常生活にも早期復帰ができるとされています。特にスポーツ選手の場合は試合への復帰が1日も早く望まれるため、手術を選びます。ですが、一般の人の場合、入院を避けるために手術療法ではなく、保存療法を希望する人が多くなっていることもあり、手術を行わない病院も増えています。


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