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てんかん

「てんかん」は、脳神経が何らかの原因で損傷し、電気信号がショートしやすくなったり、その機能が過剰反応して起こる病気です。意識障害や動作異常、けいれんなど、さまざまな症状が繰り返し見られます。ここでは、「てんかん」の主な症状や治療法、上手な付き合い方などを説明していくことにしましょう。

どんな病気?

脳神経細胞は普段とても穏やかに活動していますが、その穏やかな活動が急にくずれて、電気的なヒドイ乱れが生じる病気のことを「てんかん」といいます。その激しい乱れの様子から「てんかん」は、“脳の電気的な嵐”ともいわれています。発症年齢は子供から高齢者まで幅広いですが、そのほとんどは18歳以下の人だとされています。一方で最近は、脳血管障害を患っている高齢者が発症することも増えてきました。


「てんかん」の原因としては、さまざまなことが考えられます。原因ごとのおおまかな分類としては、「症候性てんかん」と「特発性てんかん」があります。前者は脳にある何らかの障害が原因となっているもの、一方で後者は脳に何の異常も見つからない原因不明のものとなっています。ちなみに、「症候性てんかん」の具体的な原因としては、出生時の仮死状態や低酸素、脳炎、髄膜炎、脳出血、脳梗塞、脳外傷などが挙げられます。

主な症状

「てんかん」の発作は、大きく2タイプに分けられます。それぞれの発作の特徴は、次のようになっています。

全般発作

脳全体が一気に過剰な興奮状態に陥るものです。全般発作の症状は、発作が起きるとすぐに、意識をうしないます。

強直(きょうちょく)発作

全身の筋肉が強くひきつる発作で、目を少し開けて口を「へ」の字に曲げ、両肩がいかり、両手が肩より少し上に上がります。呼吸も一瞬止まって、唸り声をあげることも…。発作後は急に力が抜けて、もうろうとした状態になります。

間代(かんだい)発作

全身に小刻みに力が入り、転倒して手足がガクガク震えます。発作が治まると、急に全身の力が抜けて、もうろうとした状態になります。

強直間代発作

大発作といわれるもので、周囲を驚かせます。強直発作に続いて、間代発作が起こります。数分で治まったあと、こん睡状態またはもうろうとした状態に陥りますが、約30分~1時間で回復します。

欠神(けっしん)発作

急に意識をなくしたと思ったら、何十秒後かにまた急に意識を取り戻します。子供によく見られる発作で、ボーっとした顔つきになり、それまでの行動や会話などが中断されてしまいます。前かがみの姿勢や、舌なめずりなどの症状が出ることもあります。

ミオクロニー発作

一瞬だけ手足にピクっと力が入る発作です。手に持っているものを落としたり、膝が“く”の字に曲がったりします。

脱力発作

筋緊張が急に低下して、全身の力が抜けてしまいます。ゆっくりと倒れることもあれば、一瞬にしてバタンと倒れることもあります。

部分発作

脳の一部分から、発作が始まります。発作時に意識のあるものを単純部分発作、逆に意識のないものを複雑部分発作といいます。

単純部分発作

発作は急に始まって、1分前後で治まります。手や顔の一部が引きつったり、目と頭が片側に引き寄せられるといった症状のほか、皮膚の一部がしびれたり、顔が青く(または赤く)なったり、発汗などの症状も見られます。また、言葉が出なかったり、デジャブーが起こることがあります。

複雑部分発作

発作は少しずつ始まり、意識がもうろうとした状態が1~2分続きます。口をペチャペチャさせたり、周囲をキョロキョロ見て、突然走り出したり…などの症状があらわれます。さらに、服をつまんだり、同じ単語を繰り返すといった症状が見られます。

検査と診断

「てんかん」を診断する上で一番重要な検査は、脳波検査になります。この検査で脳神経の過剰な電気信号を記録することができます。脳波検査は診断以外に、てんかんの発作タイプの判定にも役立ちます。また、脳腫瘍や脳外傷などの病気を画像確認するために、CTやMRI検査なども行います。そのほか、「てんかん」の診断に不可欠な検査として、血液・尿検査も忘れてはいけません。原因究明のために、行います。

治療法

「てんかん」に対しては、薬物治療が中心になります。抗てんかん薬を使います。毎日規則正しく服用し、途中で勝手に量を増やしたり、服用を止めてしまわないようにしましょう。服用のリズムがくずれると、発作を引き起こすキッカケとなることがあるので、十分な注意が必要です。薬物治療のほか、場合によっては外科的治療や食事療法も行われます。これらは薬物治療で十分な効果が得られなかったときの治療となります。外科的治療の場合、治療経過や年齢、発作の頻度、発作のタイプなど、さまざまな点を考慮して慎重に検討します。

対処法

「てんかん」の発作は、必ず自然に治まります。なので、発作が起きても周囲は冷静に対処するようにしましょう。まずは、本人と周囲の安全を確保してください。

火や水、高い場所、機械の側などのキケン物のそばから遠ざけましょう。
発作中は下アゴに手をあて、上のほうにしっかり押し上げて、気道を確保しましょう。
服の首まわりをゆるめて、ベルトを外しましょう。
メガネやコンタクトレンズ、ヘアピンなどを取りましょう。

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