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脳出血

脳にある血管が破れることで起こる脳出血は、以前は命を落とす確率が高い病気として知られていました。ですが、医療の進歩によって、その率は下がっています。一方で、60~80代の患者数が増えています。ここでは、脳出血の主な症状、治療、予防法などを説明していきましょう。

どんな病気?

脳出血は、もろくなった脳内の血管が何らかの原因で破裂して、出血した状態をいいます。脳出血が起こる原因には、さまざまなものがありますが、その中でも80パーセントの割合を占めているのが、高血圧になります。高血圧の状態が長い間続くと、いつも血管に余計な圧力がかかって、それに耐え切れなくなった血管は破裂してしまうのです。


高血圧のほか、脳動脈瘤、脳動静脈奇形のやぶれ、腫瘍内出血、脳の外傷、白血病などが脳出血の原因となることがあります。さらに、高齢者に関しては、血管壁にアミロイドという老人性変化の1つといわれる成分が沈着することで、脳出血を引き起こすことも考えられます。

主な症状

一般的に脳出血の発症時には、突然頭痛が起きて意識をうしない、倒れる…という症状が見られます。そのほか、嘔吐や片麻痺など、短い間に多彩な症状があらわれます。また、出血場所や血腫の大きさによっても、症状は異なります。

被殻(ひかく)出血

片麻痺、感覚障害、片側だけの視野障害などの症状が見られます。進行した場合は意識障害があらわれます。また、出血位置によっては失語症を発症することもあります。

視床(ししょう)出血

片麻痺よりも感覚障害のほうが強く出る場合があります。さらに、半身にのみ強い痛みが起こることも少なくありません。

皮質下出血

主に前頭葉、側頭葉、頭頂葉などが障害を受けて、さまざまな症状があらわれます。片麻痺や感覚障害、認識力の低下、聴く能力の低下など…出血場所によって症状は異なります。

橋(きょう)出血

急な意識障害、高熱、瞳孔の収縮、呼吸の乱れ、四肢麻痺などの症状が見られます。

小脳出血

急な回転性めまい、歩行障害、頭痛、嘔吐などの症状が見られます。

検査と診断

はじめに、問診で眼球の位置や動きを観察し、出血の度合いや場所を大まかに把握します。続いて、画像診断を行います。脳出血の場合は、CT検査による画像診断が一番確実といわれています。脳出血が起こったあと数分以内にCT検査をすると、血腫が白く写ります。さらに、脳動脈瘤や脳動静脈奇形などが原因となる脳出血が疑われるときには、脳血管撮影をしなければなりません。このほか、CT検査とともに、磁気や電波によって体内の様子を調べるMRI検査も、症状の詳細を知る大きな手がかりになります。

治療法

脳出血の主な治療法としては、血圧を下げる薬を投与したり、出血した血液を取り除く手術を行います。脳出血の治療に使われる薬は、血圧を下げるもの以外に、出血を止めるもの、脳のむくみを取るものなどがあります。また、手術による治療には、頭蓋を切開する開頭手術と、切開せずに小さな穴を開けて管を入れ、そこから血腫を吸い出す吸引術の2つの方法があります。さらにもう1つ、体力のない高齢者や何か別の病気を患っている人には、放射線治療が行われることもあります。

予防法

脳出血は、治っても再発するおそれがあります。再発すると、重症化しやすいため、再発防止を心がけましょう。また、今まで経験のない人でも十分な注意が必要です。ここで、いくつかの予防法を見ていきましょう。

高血圧症や糖尿病などの病気がある人は、しっかり治療する。
塩分や脂肪分、カロリーの多い食事を控える。
カリウム、カルシウム、マグネシウムを多く含む食品を摂取する。
禁煙をし、おさけは飲み過ぎないようにする。
急な温度差に注意する。
適度な水分補給を心がける。
ストレスをためず、穏やかな精神状態を保つ。

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