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喉頭がん

「喉頭がん」は、喫煙との関係が深い病気の1つに数えられます。発症しやすい病気ですが、早期発見されることが多く、治療しやすい病気であるともいえます。ここでは、「喉頭がん」の症状や検査、治療法について説明していきましょう。特にヘビースモーカーは喉に異常を感じたら、早めの受診をおすすめします。

どんな病気?

「喉頭がん」は日本では外国に比べて少ない病気ですが、それでも年々増えてきています。圧倒的に50~70代の男性に多いですが、ここ数年で女性の患者が多くなっているといいます。女性の発症原因の9割が喫煙ということからも、女性の喫煙者が急増したことがわかるでしょう。男女ともに喫煙者の発症確率が高いことは明らかです。


喉ぼとけ部分にあって内側が粘膜におおわれている喉頭は、さまざまな機能を持っています。左右の声帯の閉鎖や声帯をふるわせる発声機能以外に、空気の通り道の確保、食べ物や飲み物が気管に入ることを防ぐ役割があります。「喉頭がん」にかかり、症状が進行していくにつれて、喉頭機能にいろんな障害が起こります。また、「喉頭がん」のほとんどの場合、「扁平上皮がん」とされています。この「扁平上皮がん」とは、体の表面の皮膚や口腔内などの粘膜をつくる扁平上皮という部分に腫瘍ができる病気です。

主な症状

一口に「喉頭がん」といっても、発生する場所によって症状が異なります。声門の上のほうにガンがある場合は、初期症状として食べ物を飲み込んだときの喉の痛みや異物感、いがらっぽさなどが挙げられます。そうして、次第に痛みは耳のほうにも広がっていき、声がれが見られます。「喉頭がん」の主な症状は、比較的早い時期にあらわれる声がれですが、声門の下のほうにガンがある場合、初期の段階では無症状などが特徴といえるでしょう。このため、血が混じったたんが出たり、モノが飲み込めない嚥下困難、呼吸困難などの重い症状が出るまで気付かないことも少なくありません。さらに、発熱やリンパ節のはれ、喉ぼとけが動かなくなるといった全身症状があらわれます。

検査と診断

「喉頭がん」は、耳鼻咽喉科を受診したときに行われる視診と、生検という病変の一部を採取して行われる病理学的な検査による診断が行われます。視診は、口腔内に喉頭鏡という小さな鏡を入れて、発声をしながら喉頭内を観察します。ただ、舌を引っ張られると吐き気をもよおす咽頭反射が強いときには、細いファイバースコープを使って調べます。一方、病理学的診断(組織診断)は病院によって検査方法が異なります。咽頭、喉頭に局所麻酔剤をしてから、太いファイバースコープを用いて細かな部位まで観察し、それから病変の一部を採取し、検査します。最近では「喉頭がん」の早期発見のため、音響分析で診断する方法も試みられています。

治療法

小さいものやまわりに広がっていない腫瘍には、放射線治療がかなり効果的と考えられています。この放射線治療は約1ヶ月半続けて行う必要がありますが、早期であれば発声機能をうしなうことなく、完治させることもできます。また、レーザー治療も放射線治療と同じような効果が認められ、しかも1日という短時間で治療することができます。ただ、一般的には治療後の声の質は放射線治療よりも劣るとされています。


そのほか、放射線やレーザーによる治療ができない場合には、手術による外科的治療が行われます。手術にも2種類あって、腫瘍自体とそのまわりだけを取り除く喉頭部分切除術と、喉頭を全部摘出してしまう喉頭全摘手術に分けられます。喉頭全摘手術をすると声がうしなわれるため、食道発声や人工喉頭による発声練習をしなければなりません。抗がん剤を用いた化学療法は、補助的に行われている程度です。


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