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夜尿症

みなさんは、“夜尿症”という言葉を聞いたことがありますか?読んで字のごとく、夜に排尿してしまう病気です。簡単にいうと“おねしょ”ということになります。子供の夜尿症に悩んでいる親御さんも多いと思います。そして何より、子供本人が治したい!と強く思っているはず…。ここでは、原因や治療法などについて説明しましょう。

どんな病気?

夜尿症とは、夜寝ているとき無意識のうちに排尿をしてしまう状態をいいます。たかが“おねしょ”と思う人もいるかもしれませんが、特に小学校に入学する年齢になっても治らない場合は“夜尿症”という病名がつきます。これは立派な病気で本人にとっても、親御さんにとっても悩みの種となることが多いでしょう。夜尿症は、膀胱に関係する神経発達の遅れが原因だと考えられています。また、夢遊病や夜驚症といった睡眠障害とともに夜尿症が出ることも少なくありません。少ないケースですが、尿路関連の病気や小児糖尿病を患っている場合、それらの病気が原因となり、夜尿症を引き起こすこともあります。さらに家族関係、友人関係、社会環境などさまざまなことが積み重なって発生した精神的ストレスも大きな原因といえるでしょう。

主な症状

夜尿症の症状は大きく4つの種類に分けられます。効果的な治療をしていくためには、どの種類の夜尿症なのかをよく知っておくことが大切です。

多尿型

睡眠中の抗利尿ホルモン分泌機能がまだ十分に発達していないため、薄い尿がたくさん出ます。なかには、塩分やタンパク質のとりすぎで、濃い尿が多く出ることもあります。

膀胱型

膀胱の容量が小さくなっている子供によく見られます。尿は少ししかたまっていないのにもかかわらず、尿意を感じるものです。

混合型

多尿型、膀胱型両方の特徴をもっています。低年齢に多く見られ、治療には時間がかかります。

正常型

夜の尿量、膀胱にためることも正常にでき、ほとんどが夜尿の自立が近い状態です。症状も軽く、早い時期に自立できるでしょう。

検査と診断

夜尿症と確定診断するためには、いろんな検査を行う必要があります。これらの検査による原因究明が重要です。

診断に必要不可欠な検査

尿検査、尿浸透圧・尿比重検査、血液検査、尿流検査、超音波検査を行います。

尿検査

タンパクや血液が含まれていないかを調べます。

尿浸透圧・尿比重検査

夜の尿の濃度を確認するために、おねしょした朝一番の尿の浸透圧や比重を数日間調べます。

血液検査

血液検査で造血機能や肝臓、腎臓などの状態を調べます。

尿流検査

尿の流れ方や速度を診て、膀胱の状態を確認します。

超音波検査

残尿の量を調べます。

必要に応じてする検査

X線検査、抗利尿ホルモン検査、脳波検査、心理検査、CT・MRI検査を行います。

X線検査

夜の尿が多かったり、昼間の尿失禁がある場合は頭部や腰部のX線撮影をします。

抗利尿ホルモン検査

血液中に抗利尿ホルモンがあるかどうかを調べます。

脳波検査

何度か熱性けいれんなどを経験している場合には、脳波を調べることがあります。

心理検査

精神的ストレスが原因と思われる場合は、心理テストをします。

CT・MRI検査

他の検査の結果により、頭や腰椎に別の病気があると疑われる場合、より詳しく調べます。

治療法

まず、夜尿症(おねしょも含めて)はきちんと治療すれば治る病気です。また、夜尿症になってしまったのは親御さんのせいでも、子供のせいでも誰のせいでもないので、決して罪悪感を覚える必要はありません。親御さんは『起こさず・焦らず・しからず』の3原則を守って、治療に付き合いましょう。夜尿症の治療法として、朝と昼にたっぷり水分補給し、夜はあまり水分補給しないことが第一です。特にカフェイン入りの飲み物はよくないので気をつけてください。寝る前に必ずトイレに行く、おねしょした日としなかった日を記録する、おねしょの後始末は、自分で責任をもってするようにしましょう。


6歳以上の子供に対しては、何らかの治療を施す場合もあります。“夜尿アラーム”という器具を使った治療法が今は一般的です。“夜尿アラーム”とは、数滴の尿を検知するとアラームが鳴り、起こしてくれるもの…。使い始めて数週間経つと、尿が少し出たら目が覚めるようになり、パジャマや寝具を濡らして失敗する回数が減ってきます。もう少し続けると、尿意を感じた段階で起きられるようになります。夜尿症の症状が3週間続けば、アラームを外しても平気でしょう。また、6歳以上の夜尿症には、薬物治療も効果的といわれています。


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