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尿失禁

人には恥ずかしくて言えないけれど、尿失禁で悩んでいる…という人は意外と多いのではないでしょうか?尿失禁は高齢者だけでなく、幅広い年齢層で発症します。また女性に多く見られるのも特徴の1つで、深刻なものでは病気としてとらえることもできます。ここでは、尿失禁の原因や種類、治療法などを説明しましょう。

どんな病気?

私たち大人は普通、排尿機能を無意識のうちにうまくコントロールして、尿意を感じてからトイレに行くまでのあいだに漏らしてしまうことはありません。ですが、尿失禁の状態になると、排尿機能を上手にコントロールできなくなってしまいます。若年層の場合は突然始まる傾向があり、治療しなくてもすぐに治ることがほとんどです。もし失禁してしまっても、ほんの少しの量なのでそれほど気になりません。一方、高齢者になると頻繁に大量の失禁をしてしまうことが多くなります。こういった高齢者の失禁は治療しなければ、すぐには治りません。


さて、何が原因で尿失禁が起こるのでしょう?若い人に起こる尿失禁の原因で一番多いものに膀胱の病気が挙げられます。さらに、肺炎などの重い病気や足の骨折といったけがでも尿失禁を引き起こすことがあります。そして、カフェインを多く含む飲み物を過剰摂取したり、運動不足などで便秘になったりすることも原因になります。高齢者の尿失禁の原因は、脳血管障害や尿路に関係する病気、体の運動機能や精神機能の低下などになるでしょう。

主な症状

尿失禁は、大きく4つの種類に分けられます。それぞれ、どんな特徴があるのか見てみましょう。

腹圧性尿失禁

くしゃみなどによる反射や階段の昇り降りなどの動作がキッカケで、お腹に圧力がかかった際に起こる尿失禁を腹圧性尿失禁といいます。女性の4割以上が、この腹圧性尿失禁に悩んでいるといわれています。

切迫性尿失禁

急にトイレに行きたくなり、トイレに行くまで間に合わずに漏らしてしまう尿失禁を切迫性尿失禁といいます。尿の量が多いため、大量に出ることもあります。少ししか出なくてもトイレに行く回数が増える頻尿の症状が見られます。男女を問わず高齢者に多い症状です。

溢流性(いつりゅうせい)尿失禁

“溢れ流れる”という名前のとおり、パンパンになった膀胱から尿が溢れ出る尿失禁を溢流性尿失禁と呼んでいます。この溢流性尿失禁は、排尿障害の症状としてあらわれます。排尿障害は膀胱や尿道などの病気がもとで起こり、尿の流れが悪くなります。排尿障害の原因となる病気は男性がかかることが多いことから、このタイプの尿失禁も男性に多く見られます。

機能性尿失禁

排尿機能そのものは正常にもかかわらず、身体運動障害の低下や認知症が原因となっているものを機能性尿失禁といいます。これは高齢者に多く、身体の運動能力が低下してトイレまで間に合わなかったり、認知症で自分の今いる場所がトイレなのかどうかを判断できずに漏らしてしまいます。

検査と診断

尿失禁の診断のポイントは、恥ずかしがらずに医師に自分の症状をしっかり伝えることができるかどうかです。問診の際、症状をちゃんと伝えてから、詳しい検査に入ります。

採尿検査

採尿検査では、性質や成分を診るだけではなく、血球の数や細菌がいるかどうかを調べます。

超音波検査

超音波検査では、排尿後の膀胱内の残尿量を調べます。残尿量が多い場合、溢流性尿失禁を疑います。

ウロダイナミクス検査

ウロダイナミクス検査では、尿流量測定や膀胱内圧測定など、膀胱への尿の溜まり方、排尿時の尿の出方、膀胱や尿道の状態を総合的に調べます。

治療法

どのタイプの尿失禁でも、たいていは薬物治療と排尿トレーニングで完治するか、または症状が和らぎます。利尿剤を服用している場合は、薬が効いてきた頃にタイミングを見計らって、すぐにトイレに行けるようにしておきましょう。また、薬物治療と併せて、電気刺激療法というものを行うことがあります。この治療法は、切迫性尿失禁に効果的です。膀胱のある部分の近くに片状の電極を貼り付け、電圧と周波数と時間を調整しながら1回20~30分かけて治療します。


このほか、尿失禁の治療法として効果的なのが、骨盤底筋体操になります。これは排尿トレーニングにもつながるので、毎日の習慣にするといいでしょう。コツさえ覚えれば、いつでも・どこでもできます。

骨盤底筋体操のしかた

1全身の力を抜きましょう。
2肩やお腹に力が入らないようにしながら、膣と肛門を締めます。
3そのままの状態で約5秒、今度は緩めます。
4これを繰り返し10分ほど続けましょう。

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