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腎盂腎炎

膀胱炎と並び、男性よりも女性に多く見られる泌尿器系の病気として、腎盂腎炎が挙げられます。腎臓がかんせん症になることで、起こります。ここでは、腎盂腎炎の主な症状や治療をなどから、どのような病気なのかを見ていきましょう。腎盂腎炎は再発しやすい病気ともいわれているので、予防法も併せてご覧ください。

どんな病気?

一般的には、膀胱炎から腎盂腎炎へと発展し、この2つを一連の病気として「尿路かんせん症」といいます。腎盂(じんう)とは腎臓の一部で、尿が一時的にたまって流れるところです。まず腎盂に入った尿は、尿管を通って膀胱に入ります。そして、尿道を通り、体外へ排出されます。


腎盂腎炎は、腎盂に入り込んだ細菌などが原因となり、炎症が起きてしまうものです。腎盂に起きた炎症は、腎臓内部にも広がっていきます。大腸菌をはじめ、さまざまな菌が原因となり、腎盂腎炎を引き起こします。20~40代の女性に多く見られますが、そのなかでも特に尿管閉塞の病気をもっている人や糖尿病の人、妊娠中の人などは発症する確率が高まります。腎盂腎炎は急性のものと、慢性のものに分けられます。

主な症状

一般的な症状としては、寒気とともに38度以上の高熱が出ます。さらに、腰や背中の痛みが見られるほか、吐き気や嘔吐といった症状もあります。また、腎盂腎炎患者の3分の1に尿が濁ったり、痛みを伴う頻尿、尿に血が混じるといった膀胱炎と同じ症状などがあらわれます。重症化すると、尿管がけいれんを起こす場合があります。このけいれん時には、脇腹から背中にかけての部分に激痛が走る腎疝痛という症状が出てきます。


長い間症状が続く慢性腎盂腎炎では、どこが痛むのかハッキリせず、熱も上がったり下がったりすることもあれば、発熱しないこともあります。ただ慢性の症状は、尿路閉塞や大きな腎臓結石など基礎的な病気をもつ人にのみ認められます。

検査と診断

腎盂腎炎が疑われる場合、問診と尿の顕微鏡検査、培養検査を行います。問診でおおまかな症状を把握してから、尿の顕微鏡検査で炎症の度合いを調べます。次に培養検査をします。ここで、何らかの細菌が見つかれば診断は確定します。さらに、これらの検査と同時に血液検査を行って、血液中の白血球が増加していないかどうかを調べます。


このほか、背中に激しい痛みがある、抗生物質による治療効果が48時間以内に現れない、抗生物質による治療をやめるとすぐ症状が再発する…といったこと以外にも、体の構造からほとんど腎盂腎炎を発症しないとされている男性が万が一発症した場合には、さらに違う検査が必要になります。超音波検査やX線検査を行うことで、腎臓結石や身体上の問題など、腎盂腎炎の原因を調べることができます。

治療法

腎盂腎炎に対しては、原因となっている微生物に効果的な抗生剤投与が治療の中心になります。症状が重い場合は入院での点滴治療になりますが、軽症の場合は基本的に飲み薬で、抗生剤を内服します。もし、ほかに基礎となった病気があるのであれば、その治療も行っていきます。慢性腎盂腎炎が長引いてしまうと、腎障害が進行していき、腎不全へと発展してしまいます。そうなれば、治療はより大変なものになります。なので、症状が進行しないうちに食い止めなければなりません。

予防法

予防法については、尿路かんせん全体に関するものと同じことがいえます。十分な水分補給、トイレを我慢しない、下腹部を冷やさない工夫をする…というようなことを日頃から心がける必要があります。なかでも夏場は万全な冷房対策が、腎盂腎炎の予防へと直接つながっていきます。一度かかったことがある人は、どうしても再発しやすくなってしまうので、特に用心しなければなりません。


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