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腎炎

腎炎は子供から大人まで発症する病気ですが、なかでも子供に多く見られるのが特徴です。何らかの原因によって腎臓に炎症が起きるもので、どのように炎症が起きたかによって、あらわれる症状が違います。ここでは、腎炎の主な種類や症状、治療法などについて見ていきましょう。

どんな病気?

腎炎は別名を糸球体(しきゅうたい)腎炎といい、糸球体に炎症が起きる病気です。糸球体とは、腎臓にある房状の毛細血管網のことを指します。腎炎になると多くの場合、左右の腎臓が両方ともおかされます。病気が進行していくと、糸球体に限らず尿細管まで炎症が広がっていきます。腎臓病のうちで一番多い病気が腎炎といわれ、急性腎炎や慢性腎炎、「ネフローゼ症候群」など、いくつかの種類に分けられます。発症の原因については、どの腎炎も細菌やウイルスかんせんによる免疫反応、または何か他の物質による免疫反応と考えられています。


では、腎炎の代表的な種類を紹介しましょう。ここでは急性腎炎、慢性腎炎、「ネフローゼ症候群」の3つに絞り、見てみたいと思います。

急性腎炎

正式名称は、急性糸球体腎炎といいます。菌が体内に入ると、それを排除するための免疫複合体というものが糸球体にくっつき、腎臓に炎症を起こします。

慢性腎炎

正式名称は、慢性糸球体腎炎といいます。腎臓の炎症による症状や尿の異常が1年以上続くものです。ただ、これといった症状が見られないとこも多いため、そのまま腎不全へと発展することも少なくありません。

「ネフローゼ症候群」

「ネフローゼ症候群」は、腎臓の働きが損なわれて、血液中のタンパク質が大量に尿に漏れてしまう病気です。

主な症状

どんな症状が見られるのでしょうか?急性腎炎、慢性腎炎、「ネフローゼ症候群」…種類別の主な症状を紹介します。

急性腎炎

扁桃炎などによる発熱や喉の痛みから始まり、1~2週間後も微熱や喉の不快感がとれず、血尿やむくみ、高血圧、タンパク尿、全身の倦怠感といった症状が加わります。また、高血圧が原因で頭痛が起きたり、子供の場合は高血圧脳症になり、けいれんを起こすケースもあります。

慢性腎炎

1年以上も血尿やタンパク尿、高血圧といった症状が続きます。ですが、これらの症状は軽く、気づかないことも多いでしょう。全身のむくみや倦怠感などの自覚症状があるときには、すでに腎臓の機能がだいぶ低下していることになります。

「ネフローゼ症候群」

尿にタンパクが出てしまうことで、血液中のタンパクが不足し、顔から足の先まで全身にむくみが出てきます。そのほか、食欲低下や全身の倦怠感、腹痛、尿の泡立ち、筋肉の萎縮などの症状があります。さらに症状が進行してくると、胸やお腹に水がたまったり、子供の場合は低血圧になったりします。また、呼吸困難、高脂血症などの症状も見られます。

検査と診断

病院で行われる腎炎の検査方法としては、問診、体の診察、尿検査、血液検査、画像検査、腎生検、培養検査などがあります。必ず、これらすべての検査をするというわけではなく、腎炎の種類によっても多少変わってきます。まずは問診・体の診察で症状を診たら、詳しい検査に入ります。腎炎をはじめとする腎臓の病気は、尿や血液の中に異常が出るため、尿・血液のチェックが重要になります。これで、たいていは診断がつきます。念のため、超音波やCT・MRI検査などの画像診断を行うことも多いでしょう。これらの検査で原因がわからないときは組織の一部を採取して調べる腎生検、細菌発見時には培養検査を行います。

治療法

どの種類の腎炎でも、基本的には入院治療が必要です。腎炎に対しては今のところ、根本的な治療法がないため、症状を抑えることが治療の目的となります。主な治療法としては、食事療法、薬物療法などが挙げられます。食事療法では、塩分やタンパク質の摂取量を控えなければなりません。制限の目安は人それぞれなので、医師の指示に従いましょう。また、薬物療法では高血圧やむくみを抑える薬、扁桃炎などのかんせん症がある場合は抗生剤などが処方されます。さらに「ネフローゼ症候群」の治療には、免疫抑制剤も効果的とされています。


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