待合室へ



乳がん

「乳がん」は、乳腺に悪性腫瘍ができる女性特有の病気です。今では、早期に発見すれば治すことができる病気となっています。そのためには、定期的に検診を受けるようにしなければいけません。ここでは「乳がん」の主な症状や検査、治療法などについて説明していきましょう。

どんな病気?

「乳がん」は、乳腺に悪性腫瘍ができる病気の中で一番多い病気といわれています。以前は欧米の人によく発症していましたが、最近では日本でも患者数が増えてきました。その原因として考えられることは、食生活が欧米化したからではないでしょうか。そのことで日本人女性の体格も昔とは大きく変わり、初潮が早まり、閉経の時期が遅くなりました。生理の期間が延びると、女性ホルモンが影響する期間も長くなります。それが、乳がんの増加に関係しているとされています。


乳腺は小葉と乳管から成っていて、乳頭から木の枝のように放射状に広がり、その先に小葉と呼ばれる母乳をつくる部分があります。そして、母乳を乳頭まで運ぶのが乳管です。「乳がん」は、この小葉の細胞から発生するといわれています。「乳がん」を放っておくと、ガン細胞が増殖して乳腺の外にまで広がり、やがては肺や肝臓、骨などの臓器にまで及んでしまいます。

主な症状

「乳がん」の主な症状といえば、乳房にできる痛みを伴わない腫瘤が挙げられます。自分で胸に触れると、シコリがあることに気付きます。「乳がん」の場合、最初のうちは他のガンのように全身の疲労感や食欲低下、体重減少といった症状は見られません。このため、多くは乳房のシコリで発見されます。このシコリに痛みはなく、表面に凹凸があって硬いのが特徴です。そのほかの症状として、病気が進行したときに乳房が赤くただれて膿が出てきたり、脇の下のリンパ節がはれてきたりします。病気の進行とともに、骨や肺、肝臓などに転移し、激しい痛みや咳、黄疸などの症状が出てきます。また、乳頭から血が混じった分泌物が出るというような症状が認められることもあります。乳房に何か違和感があったときには、速やかに専門医の診察を受けるようにしましょう。それによって、その後の治癒の確率が変わってきます。

検査と診断

「乳がん」の診断方法は、まず視触診が行われます。この触診はセルフチェックにも役立ちますが、患者さんの体型によっても精度が変わってきます。また、医師による触診でも、それまでの経験によって、診断の正確さは左右されます。そのため、確定診断をするためには、触診だけでは足りません。なので、補助的画像診断として乳房X線検査(マンモグラフィ)、超音波検査を行い、触診だけでは発見できないシコリや石灰化している小さなガンがあるかどうかを調べます。これらの検査で「乳がん」が疑われれば、今度は細胞診、針生検などの顕微鏡的検査を行います。加えて、乳がんが乳腺内にどのくらい広がっているか、リンパ節や肺、肝臓などへの転移があるかどうかを確認するためには、造影CT検査が効果的です。

治療法

「乳がん」の治療法は、病気の進行度によって、様々な選択肢があります。一般的には手術治療を行い、ガン細胞を取り除きます。以前は、主に乳房と胸の筋肉、脇の下のリンパ節をいっぺんに取り除いてしまう定型的乳房切除術という手術が行われていました。ですが、この手術方法では術後に腕が腫れて動かしにくくなったり、あばら骨が浮き出て見えることから患者さんの精神的ダメージが大きく、今ではほとんど行われなくなりました。その代わり、胸の筋肉は残して、乳房と脇の下のリンパ節を取り除く胸筋温存乳房切除術が行うことが増えました。また、最近では乳房を全部取らずに治療する、乳房温存療法が盛んに行われています。この手術は早期の段階で可能な治療法で、シコリだけを取り除き、残した乳腺に対して放射線治療を施すというものです。


ページの先頭へ