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子宮筋腫

子宮筋腫は、婦人科を訪れる30~50代の女性に多く見られる病気です。子宮の筋肉にできるコブのようなかたい良性腫瘍のことをいいます。ここでは、主な症状や治療法などから、子宮筋腫が一体どのような病気なのかを紹介していくことにしましょう。月経異常などが見られる場合は、早めの受診をおすすめします。

どんな病気?

どんな病気? 子宮筋腫は、子宮筋層内にある平滑筋(へいかつきん)にできて、女性ホルモンの作用によって発育していく良性腫瘍です。婦人科の腫瘍の中では一番多いといわれている病気で、30歳以上の女性に多く見受けられます。この子宮筋腫は、ごく小さなものから、数10cmにもなる硬い球状のコブができます。コブの数は1個~数個が一般的となっています。筋腫のほとんどは子宮体部に発生し、残りは子宮頸部に発生するとされています。この病気は腫瘍ができる部位によって、大きく3つの種類に分けられます。内側の子宮内膜に向かって発育したものを粘膜下筋腫、筋層の中で発育したものを筋層内筋腫、子宮の外側に向かって発育したものを漿膜下(しょうまくか)筋腫といいます。卵巣からの女性ホルモンの分泌が止まってしまう閉経後は、子宮が小さくなっていくため、それに伴って筋腫も小さくなっていきます。

主な症状

子宮筋腫の主な症状としては、生理の量が多くなる、生理期間が長引く、頻発月経、生理痛などの月経異常と不正出血が挙げられます。このような症状から、貧血を起こすことがあります。さらに筋腫がまわりの臓器を圧迫して、さまざまな症状を引き起こします。ですが、たとえ子宮筋腫があっても自覚症状がないとは限りません。子宮がん検診などで偶然発見されることも多いです。なお、筋腫の大きさや生じる部位などによって、異なった症状があらわれます。ちょっとでも何らかの異常を感じたら、念のため受診しましょう。

検査と診断

子宮筋腫の多くは、内診で診断されます。このほか、確定診断のために、さまざまな子宮の検査を行います。超音波装置を腟(ちつ)に入れる経腟超音波検査や、生理食塩水を注入する子宮内超音波検査などで子宮の状態を調べます。この検査では子宮内の状態をしっかり確認することができます。また、子宮鏡検査も行います。この子宮鏡検査は、柔軟性のある内視鏡を、腟から子宮頸部を通して子宮内へと挿入していきます。これらの検査は局所麻酔、区域麻酔または全身麻酔下で行います。加えてMRI検査やCT検査なども、必要に応じて行われます。ちなみに、生理以外で出血症状が見られる場合は子宮体がんや子宮肉腫などの病気、生理痛がひどい場合は宮内膜症や子宮腺筋症が疑われるため、子宮内膜の生検が行われます。

治療法

症状が強い場合、悪性かどうかわからない場合、不妊の原因になっていると考えられる場合、または分娩障害が予測される場合などは、手術治療が検討されます。年齢や症状の程度、妊娠の希望の有無など、いろんなことを考慮したうえで治療の必要性や方法を決めていきます。妊娠の希望がある場合は、筋腫部分のみを摘出する子宮筋腫核出術という手術が行われます。再発することも考えられるため、手術後半年以降になったら早いうちに妊娠を計画することをおすすめします。また、妊娠の希望がなく、なおかつ40歳以上であれば、通常は子宮すべてを摘出する単純子宮全摘除術が行われます。子宮の大きさによっては、腟式の子宮全摘が行える場合もあります。このほか、腹腔鏡や子宮鏡を使った内視鏡下手術を行う病院が最近は増えてきました。子宮筋腫に対しては、薬物治療も行われます。薬物治療とホルモン療法を連動して施すことが多く、卵巣機能を抑えて血中女性ホルモンのレベルを下げ、閉経後の状態に近づけることで子宮筋腫を治します。


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