婦人科は年齢とともに変化する女性のカラダを総合的に診て、特有の病気や症状を治療する科です。そのため思春期の女子が月経の悩みで訪れたり、更年期の女性が不定愁訴の悩みで訪れたりと、女性が一生を通してお世話になるのが婦人科といえます。具体的な症状としては分泌物(おりもの)や月経の異常、外陰部の異常、乳房の異常、下腹部痛、不正出血などです。婦人科の対象疾患としては子宮筋腫や子宮内膜症、子宮がん、卵巣嚢腫、乳がん、月経不順、更年期障害などがあります。
女性の体はそれ特有の構造になっていて、初潮や乳腺の発達、妊娠、出産、授乳、更年期、閉経など一生のうちに色んな変化を遂げていきます。
そこで、女性特有の器官はどのような形をして、どんな役割があり、他の器官とどのようにつながっているのか・・・ここで詳しく見ていきましょう。
女性の握りこぶしくらいの大きさで、洋ナシのような形をした袋状の器官です。
外側は伸縮性のある筋肉で、妊娠すると胎児の成長に伴って大きくなり、最大で30cm以上にもなります。
内部は子宮内膜という薄い膜で覆われていて、受精卵が子宮内膜に潜り込むことを「着床」といい、これは妊娠の成立を意味するものです。他にも胎盤を形成して、胎児の成長に必要な酸素や栄養を供給する働きなどがあります。
子宮から左右に伸びている長さ10~12cmくらいの管を「卵管」といいます。卵管の先には「卵管采」があり、そこでキャッチされた卵子が卵管内に生えている繊毛の蠕動運動によって移動していくのですが、その間に卵子と精子がうまく出会うと受精に至り、受精卵となって細胞分裂を繰り返しながら子宮へと運ばれていきます。しかし、この受精卵が子宮まで到達せず、卵管内に留まってしまうと「子宮外妊娠」となるのです。
卵巣は左右の卵管の下にあり、3~4cmくらいのアーモンド型をしています。女性は生まれたときから卵巣内に数万個以上の「原始卵胞」を持っていて、これが周期的に成熟し、放出されているのです。また、卵巣では2種類の女性ホルモン(卵胞ホルモンと黄体ホルモン)を分泌しています。
膣とは子宮へとつながる入り口(膣口)~子宮口までをつなぐ筋肉性の管のことで、月経血やおりものが出てくる部分です。また、赤ちゃんが生まれてくるときの通り道(産道)にあたるほか、性交時に男性の陰茎を挿入する部分でもあります。