ある日突然、病気やけがにおそわれることは誰にでも起こり得ることで、決して他人事ではありません。病院に行くまでのあいだ、または救急車が到着するまでのあいだにすべきことが応急処置になります。ここでは、基本的な応急処置法について説明しましょう。何よりも慌てず落ち着いて行うことが大切です。
倒れる…といっても、さまざまな病気が原因となります。もし気をうしなって倒れても、普通なら横になって安静にしていれば数分で回復します。ですが、長時間意識のない状態の場合は、すぐに救急車を呼びましょう。倒れる前には必ず何らかの症状が出ます。
血の気が引いて顔色が青白かったり、目の焦点が合わずに冷や汗をかいていることに気づいたら、その場にうずくまらせるか、寝かせるようにしてください。
顔色が青白いときは、足を床から20~30センチほど高くして、反対に顔色が赤いときは、頭のほうを高くして寝かせるようにしましょう。
急な出血は誰しもビックリしますが、適切な応急処置をすることで、出血を最小限におさえることができます。
応急処置をする際には、なるべくゴム手袋などをつけてください。必要に応じて服を脱がして、傷口が汚れていたらすぐに流水で洗い流します。
次に出血部位を押え、きれいな布でおさえます。異物が入っている場合は、そのまわりから押えてください。多めの出血時には横に寝かせて、出血部位を心臓よりも高い位置にあげるようにしましょう。さらに、出血部位を包帯で巻きます。
やけどを負ってしまったときの応急処置法は、とにかくすぐに水または氷で冷やすことです。水道を出しっぱなしにして、必ず流水で痛みや熱さを感じなくなるまで、冷やしましょう。軽度のやけどであれば、あとは清潔なガーゼで水気を拭き、そのままにしておけば何日かで治ります。軟膏などは症状を悪化させる可能性があるため、塗ってはいけません。もし服の上からやけどしてしまった場合は、無理に脱がせずに、そのままの状態にして、水で冷やしましょう。さらに、やけどの範囲が広いときはホースを使って水をかけたり、濡れたシーツで覆うなどして、一刻も早く病院で治療を受けてください。
高齢者がおもちを喉に詰まらせたり、小さな子供がおもちゃの部品を飲み込んでしまったり…というケースが後を絶ちません。誤って何かモノを喉に詰まらせてしまったときは、咳ができる状態なら、吐き出すまで咳をし続けましょう。指を口の中に入れて咳をしてもいいです。もし咳ができない状態の場合は、片手での胸を支えて体を折り曲げさせ、もう片方の手で背中の肩甲骨あたりを素早く4~5回、強くたたいてください。また、乳幼児が何かモノを喉に詰まらせてしまったときは、片手でアゴを持って頭を下にして背中を強くたたくか、もしくは抱いた状態で、みぞおちのあたりを強く圧迫しましょう。
急に倒れるなどして意識をうしない、呼吸をしていなければすぐさま人工呼吸をする必要があります。
ただ待っているだけではなく、救急車が到着するまでのあいだもできることを試みましょう。人工呼吸の方法を紹介します。
もし、この人工呼吸で脈がふれない場合は、心臓マッサージをしなければなりません。
重い症状の場合は、直ちに救急車を呼びましょう。突然のことに驚き、慌ててしまい要請時に何をしゃべっているのかよくわからない人がいます。ここは、まず第一に落ち着くことが肝心です。来てほしい場所と病人・けが人の状況を正確に伝えましょう。