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リンパ浮腫

「リンパ浮腫」は、いわゆる「むくみ」のことを指します。朝はすんなり入った靴が、夕方には脚がむくんで入らない…という人もいるのではないでしょうか。軽い「リンパ浮腫」なら、自分で少しマッサージするだけで和らぎます。ここでは、主な症状や治療法、予防法などを通して「リンパ浮腫」がどんな病気かを説明しましょう。

どんな病気?

リンパ管が圧迫されたり、狭窄したりするとリンパ液の流れが悪くなり、リンパ管の内容物が管外にしみ出した状態を「リンパ浮腫」といいます。

これは一般的に「むくみ」といわれ、なかでもタンパク質がリンパ管からもれて組織内にたまると、組織細胞の変化と線維化を引き起こします。

それによって、その部分の皮膚がだんだん硬くなっていくのです。男性よりも女性に多く見られます。


大きく一次性と二次性に分けられ、「一次性リンパ浮腫」はリンパ管やリンパ節の発育不良といった先天性のもので、「二次性リンパ浮腫」は乳がんや子宮がんなどの術後に起こる後天的なものになります。

前者は原因不明とされていますが、後者は手術によって、リンパ節が切除されたり、壊れたりすることが原因と考えられています。

主な症状

初期症状として夕方になると脚やかかと、手の甲のはれなどが見られます。痛みや色の変化はなく、翌朝になるとはれは消えています。

このような症状のものを「可逆性リンパ浮腫」といいます。むくんでは消え…という状態を繰り返しているうち、次第にむくんだ部分が太くなり、皮膚も硬くなってきます。

これを「非可逆性リンパ浮腫」といいます。また、まれに皮膚が硬く変形してしまい、象のような皮膚になってしまうことがあります。この病気は、象皮症(ぞうひしょう)と呼ばれるものです。

検査と診断

「リンパ浮腫」は、主に経過と診察によって診断されます。診断の際には低栄養、静脈不全、心不全、肥満などと間違わないようにしなければなりません。また、「リンパ浮腫」が疑われる場合は、リンパ管の造影検査や超音波検査を行います。二次性の原因である手術後や悪性腫瘍があるかどうかを調べるためには、CT検査も効果的とされています。静脈性浮腫と区別するために静脈の造影検査が行われることもあります。加えて、心不全や腎不全などの病気、または降圧薬、ホルモン薬、消炎鎮痛薬といった薬剤性に関しても確認しなければなりません。

治療法

治療法についてですが、「リンパ浮腫」を完治させる方法は、残念ながらありません。そのため、対症療法が主な治療法になります。これらの治療で、ほとんどのむくみは解消されます。症状が治まったからといって、すぐに止めずに続けるようにしましょう。

包帯・ストッキング、スリーブ

軽症であれば、包帯で圧迫することによって症状を緩和できますし、空気圧でコントロールする弾性ストッキングをはくという方法もあります。腕用の弾性スリーブもあるので、腕のむくみの場合はそれを利用するのもいいでしょう。

患部を上げる

むくんでいる脚や腕を上げると、むくみが解消されます。なので症状がひどく辛いときは、枕やクッションなどを使って、高めに保ちましょう。なにか手仕事をする際の作業台なども高めにすると、痛みもなくラクに作業ができます。

リンパマッサージ

これはリンパドレナージュともいい、リンパ液の流れを良くするためのマッサージです。脚や腕の付け根のほうに、むくみをやさしく流してあげましょう。力は入れず、そっと肌の表面を滑らすような感じでマッサージするようにしてください。入浴後などに行うと、より高い効果が得られます。

予防法

日頃から腕や脚を動かすように心がけましょう。何も激しい運動をする必要はありません。

軽くストレッチする感じで、動かしてください。そうすることで、肥満防止にもなり、リンパ液の流れも良くなります。

また、治療の一環として利尿剤を使うこともありますが、これはあまり効果がみられません。

ですが、確かに尿をたくさん出すことはむくみ解消につながるので、できるだけ水分を多く取るようにしましょう。

さらに、皮膚が乾燥して切り傷などができやすくなるため、皮膚は常に清潔にし、保湿などのケアが必要です。


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