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悪性リンパ腫

「悪性リンパ腫」は、リンパ球がガン化してしまう病気です。全身のあらゆる部分で発生し、その種類も多く、さまざまな症状が見られることから判断しにくい病気ということがいえるでしょう。ここでは、「悪性リンパ腫」の種類や主な症状、治療法などについて紹介していきたいと思います。

どんな病気?

白血球の中にあるリンパ球が、何らかの原因でガン化する病気のことを「悪性リンパ腫」といいます。10万人に5人ほどの割合で発症するこの病気の原因は多くが不明ですが、なかにはエプスタインバーウイルスやピロリ菌によるかんせん、または慢性的な炎症などによって引き起こされるのではないかと考えられています。

リンパ球は全身にあり、病原菌や異物から体を守る働きをしています。

そして、異物に対する抗体をつくっているのが、リンパ節になります。私たちの体には500個以上のリンパ節が、脇の下や首の付け根、脚の付け根、腹部動脈のまわりなどに存在します。


「悪性リンパ腫」は大きく「ホジキンリンパ腫」と「非ホジキンリンパ腫」に分けられます。それぞれの特徴を見てみましょう。

「ホジキンリンパ腫」

「悪性リンパ腫」の中では、少ない種類です。悪性度が低いので、適切な治療をすれば、65~80%の確率で治るとされています。初期の段階であれば、強い治療をしなくても済むでしょう。

「非ホジキンリンパ腫」

「悪性リンパ腫」のほとんどは、この種類になります。さらに細かく何種類ものタイプに分類されますが、特に多く見られるのが「ろ胞性リンパ腫」と「びまん性リンパ腫」です。

ろ胞性リンパ腫

ゆっくりと病気が進行していきます。これまでは治すのが難しいといわれていましたが、医学の進歩によって治癒の確率が高まっています。中細胞型、大細胞型、混合型があります。

びまん性リンパ腫

必要とする治療の程度によって低悪性度、中悪性度、高悪性度に分けられ、治療内容も異なります。大細胞型が一番多いですが、リンパ芽球型、バーキット型など色々なタイプがあります。

主な症状

「悪性リンパ腫」の特徴は、これといって大きな症状が見られないことです。強いていえば、脇の下や首、脚の付け根などにできるシコリが目安になるでしょうか。

このほか、主な症状としては、37度前後の微熱、全身の倦怠感、貧血、体重減少、ひどい寝汗などが挙げられます。

体の不調が続き、病院で検査を繰り返しているうちに「悪性リンパ腫」が発見されることもあります。

検査と診断

悪性リンパ腫の診断には、はれているリンパ節を手術で取り出して、顕微鏡で観察する「リンパ節生検」という検査が重要になります。

また、CTやMRI検査、放射性同位元素を使ったシンチグラフィ検査、PET(陽電子放射断層撮影)といった画像診断も欠かせません。

これらの検査で病巣の大きさや広がり具合を調べます。加えて、血液検査や骨髄穿刺検査も行います。

肝臓・腎臓の機能や血液中の白血球・血小板、赤血球の数などをチェックし、他に何か違う病気はないか、治療に耐えられるかといったことを診ていきます。

これらの検査結果を総合的にみて、今後の治療方針が慎重に判断されます。

治療法

さて「悪性リンパ腫」に対しては、どのような治療が行われるのでしょう?

他のガンには有効な手術、抗がん剤、放射線の3大療法、その中でも特に手術と放射線による治療ができません。

ですが、唯一効果的とされているのは、抗がん剤による治療です。胃がんや肺がんといった他のガンよりも抗がん剤治療は高い効果を得ることができます。

また症状によっては、造血幹細胞移植という選択肢もあります。これは薬の大量投与、放射線の大量照射後、造血幹細胞を移植するというもので、他のガンでは普通行われることのない治療法です。


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