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すい臓がん

すい臓がんは、年々増加してきている病気で、50歳以上の男性に多い傾向があります。膵臓は細長い臓器で、頭部、体部、尾部に分類されていて、がんが発生する場所によって、初期症状も治療法も変わる病気です。

どんな病気?

膵臓は、上腹部のみぞおちとヘソの中間辺りから、左上方向にかけたお腹の深いところにあります。すい臓がんの種類は、膵体尾部がんよりも、膵頭部がんの方が2~3倍多く、全体の70%に及び、膵臓全体でのがんが一番少なくなります。

単に『膵がん』と呼ばれるものは、がんが膵管から発生して、転移を起こしやすいがんのことを指します。すい臓がんの発生率じたいは胃がんや大腸がんに比べて格段に少ないにもかかわらず、がんにおける死亡率では5位という難治がんでもあります。

危険因子としてはっきり原因とされているものはありませんが、肉食や喫煙習慣、排気ガスや化学物質などが挙げられ、慢性膵炎や糖尿病があると危険性が増すと指摘されています。

主な症状

すい臓の膵頭部ですが、胆汁の通り道でもある胆管が通っています。膵頭部にがんができると胆管が詰まってしまいます。胆管が詰まって胆汁の出が悪くなることで、黄疸の症状が出ます。黄疸が出ると、体に痒みも出てきます。

膵体部や膵尾部のがんでは、がんが大きくなるまで目だった症状はありません。そのため、異常に気づいたときには90%がリンパ節や肝臓、肺などの他の臓器に転移しています。

すい臓がんの症状が現れる典型的なものは、体重の減少と痛みになります。すい臓がんの診断時には90%の患者が顕著な体重減少と、上腹部から背中に抜ける激痛を訴えます。

膵体部や膵尾部にできるがんは、脾臓に流れる静脈が狭くするために、脾臓が肥大します。静脈が狭いままでいると静脈瘤を起こし、食道静脈瘤もできてしまいます。この食道静脈瘤が破裂すると、大出血を起こします。

検査と診断

一般的にすい臓がんは症状が乏しく、早期に発見することは困難です。すい臓がんの場合、尿に糖が出る場合がありますので、糖尿病ではなく、50代を過ぎている男性で尿に糖が出た場合、すい臓をよく検査することで、すい臓がんを早期に発見できる可能性があります。 すい臓がんでは、診察や血液検査で異常が出ないため、確定診断をするために、CT検査、MRI検査、超音波エコー検査、内視鏡的逆行性胆管膵管造影などの検査を行います。 確定診断においては、エコーなどでがんの位置を確認しながら針を刺し、すい臓の組織を生検するのですが、傷跡から、がん細胞が広がる恐れもあります。

治療法

根本的な治療は手術になります。膵頭部にできるがんは、胃や十二指腸、胆嚢、胆管を摘出する膵頭十二指腸切除術という手術を行います。大掛かりな手術になりますが、現在では技術も進歩していますので、安全に行われています。また、がんの再発を防ぐために、手術中に放射線療法や抗がん剤の投与も行います。

すい臓がんと診断された8割は、切除手術の対象にはならないほど症状が進行しています。手術の対象となるのは、すい臓意外の臓器にがんが転移していないことを基本とし、お腹の中や大きな血管にがんが広がっていない場合に行われます。

完治するすい臓がん

すい臓がんには、粘液生産膵がんと呼ばれる、粘液を多量に作り出す特殊ながんがあります。膵管が目に見えて拡張したり、膿胞ができたりしますので、診断も比較的簡単に出来ます。進行も遅く、悪性度も低いので、手術で完全に取り除くことができれば、完治するすい臓がんとして知られています。


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