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食道がん

食道は、約25cmの細長い管で、口と胃をつないでいる臓器です。頸部食道、胸部食道、腹部食道の3つに分けられていて、食道の内側は扁平上皮と呼ばれる粘膜です。食道がんのほとんどは扁平上皮がんで、食道がんの95%を占めていると言われています。患者は圧倒的に男性の方が多く、男女比では7:1と言われています。食道がんは自覚症状が現れるのが遅く、命にかかわる病気になります。

どんな病気?

食道がんは、飲酒や喫煙と深い関連があるようです。

ヘビースモーカーやお酒を多量に飲む人では、その習慣のない人と比べて食道がんの発生率が40倍だと言われています。

年代では60代が最も多く、次いで50代、70代となります。

その他に多い原因となるものは、刺激物や熱い食事、熱いお茶を好んで食べたり飲んだりする人に、食道がんが多いと言われています。

主な症状

食道の内腔が、がんによって狭くなって症状が現れます。

ですが、食道はかなりの伸縮性があり、食道壁のほとんどにがんが及ばなければ、食道が狭くなったせいで起こる症状がハッキリしません。

そのため、自覚症状として喉のつかえ感が出る頃には、すでに広範囲にがんが広がっていると言えます。


早期の食道がん

早期では症状の出ない人が半数以上になります。食事のときに喉につかえる感じを訴える人は少なく、食道がしみるような感じがしたり、不快感や違和感を訴える人がいるくらいです。ミカンなどの柑橘系がしみたりする場合は、浅いびらん型の食道がんであることが多いようです。

進行がん

進行がんでは食道がんと違い、つかえ感を訴えることが多くなります。中には全く症状のない人もいますが、食べ物が通過する時に痛いという人もいます。つかえ感は、食事を急いで食べたときや、しっかり噛まないで食べた時に出やすく、ゆっくりよく噛んで食事をすると、つかえ感がないので発見が遅れることがあります。こういった場合でも、食事時間が長くなりがちですので、周囲の人が注意しているとその変化に気づくでしょう。

がんが進行すると、食道周辺の器官や気管支、肺や大動脈、脊柱などの臓器に浸潤し、声がれや咳、吐血、体重減少、背部痛などの症状も出てきます。

転移した場合

がんが他の臓器に転移した場合、食道がんの症状の他にも、転移した場所によって様々な症状が現れます。

息切れ

頭痛・錯乱・痙攣

肝臓

発熱・腹部の腫れ

嘔吐・血便・鉄欠乏症貧血

激しい痛み

腎臓

しばらく症状なし

検査と診断

食道がんで一番確実な検査方法は、内視鏡を使って直接食道の様子を見る内視鏡検査です。その際に組織を採取し、細胞を顕微鏡で調べる生検と、ブラシ細胞診を行います。CT検査、超音波検査、超音波内視鏡などの検査を行う場合もあります。

治療法

食道がんはある程度進行しなければ自覚症状がないことも多く、発見されたときには、他の臓器に転移していることも少なくありません。そのため死亡率も高く、5年以上の生存率は5%です。食道がんの多くは、症状に気づいてから1年以内に命を落とすことになります。ほとんどの場合、食道がんは致命的なものとなりますので、治療は痛みの改善と嚥下機能のコントロールを主な目的として治療します。

手術でがんの摘出を行っても、他の臓器に転移があるために完治することはなく、症状が軽くなっている期間が長くなるだけです。化学療法、放射線療法で、症状が多少改善し、2~3ヶ月の延命を可能にします。この2つの療法のあとに手術を行うと、治癒率がアップします。


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