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クッシング症候群

クッシング症候群は副腎皮質の病気で、女性に多く、男性の3~4倍と言われています。30~40代に多く、血液中の糖分を増加させるので、糖尿病と間違われやすい病気です。どのような病気なのか、さっそくみていきましょう。

どんな病気?

クッシング症候群は、副腎でコルチコステロイドが過剰に作られたり、下垂体の腫瘍が原因で起こります。多くは良性腫瘍が原因になっていますが、子供がクッシング症候群であると、その原因はがんであることが多いとされています。

主な症状

がんが原因で起こるクッシング症候群は、症状が急激に進みますが、一般的には徐々に進んでいき、典型的な症状が現れるのは2~3年経過してからです。

最初は太って、顔が満月様顔貌と呼ばれる、まん丸にふくらんだ顔になります。顔や首、体の中心が太くなります。

これはコルチコステロイドが、体脂肪の量と分布を変えてしまうことに原因があります。胴には脂肪がついて太っているのに、手足はホッソリとしてアンバランスな体型になります。

筋肉も減り、皮膚も薄くなって青あざが出来やすくなります。打ち身傷や切り傷が治りにくくなり、お腹には皮膚を引き伸ばしたような紫の筋ができることもあります。

また、疲れやすいという傾向もあります。血圧も高くなり、血液の中の糖も高くなるので、糖尿病と診断されることもあります。

放置しておくと……

コルチコステロイドが高値のまま治療せずに放置しておくと、血圧が高くなり、骨が弱くなるために骨粗鬆症の心配が出てきます。体の抵抗力も弱まり、糖尿病や腎結石のリスクも高くなります。精神障害が起こる場合もあり、注意が必要です。

子供がクッシング症候群になると、成長速度が遅くなり、身長も伸びないままになってしまいます。女性の場合は月経周期が不規則になり、顔の産毛や体毛が濃くなり、反対に頭髪は薄くなってしまいます。

検査と診断

クッシング症候群の検査は、まず血液検査を行います。血液の中の主なコルチコステロイドホルモンのコルチゾールの測定をします。通常であれば午前中にコルチゾールの値が高くなり、やがて低下します。クッシング症候群であれば低下することはなく、1日を通してその値は高いままです。

コルチゾール値が高い場合、デキサメタゾン抑制試験を行います。デキサメタゾンによって下垂体を抑制し、コルチゾールの分泌を抑えます。下垂体の過剰な刺激が原因であればコルチゾール値は正常値ではないものの、ある程度は下がります。原因が別にある場合は、値は高いままでしょう。副腎が必要以上に刺激されているということになります。

より詳しい原因を確定するために、CT検査、MRI検査で下垂体や副腎を検査し、更に肺の胸部X線検査とCT検査を行います。

治療法

副腎や下垂体、別の部分での原因によって、治療方法が異なります。

下垂体に腫瘍がある場合、手術や放射線療法によって切除や破壊を行います。副腎に腫瘍(腺腫)がある場合は手術を行います。

こうした治療で効果が出なかった場合や、腫瘍がない場合のクッシング症候群には、副腎の摘出手術を行わなければいけません。

副腎はホルモンを作り出すところですので、両方の副腎を摘出したり、部分的に切除手術を受け他人は、一生ステロイドの薬を服用していかなければいけません。

ネルソン症候群

クッシング症候群によって副腎を全て摘出した場合、ネルソン症候群が現れます。下垂体に腫瘍ができて、コルチコトロピンとメラニン形成細胞を刺激するホルモンを大量に生産し、皮膚の色が黒くなります。腫瘍が大きくなると、隣接する脳を圧迫し、頭痛が起こったり、視野欠損が起きます。必要に応じて、下垂体の放射線治療を行ったり、外科的な切除が行われます。


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