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インフルエンザ

毎年初冬になると流行の兆しを見せるインフルエンザ。予防注射をする人も多いのではないでしょうか。鳥インフルエンザや新型インフルエンザなどが騒がれていますが、ここでは一般的なインフルエンザについて触れていきたいと思います。

どんな病気?

インフルエンザは風邪症候群の中の一つですが、その原因はインフルエンザウイルスによる、急性の呼吸器感染症になります。ウイルスによる一般的な風邪に比べ、全身症状が強く出るのが特徴です。季節になると大流行することから、『流行性感冒』とも呼ばれています。


A型、B型、C型と、インフルエンザウイルスには3つの型があります。A型インフルエンザは、ほぼ10年ごとに世界的に大流行を見せる型で、近年では香港風邪などが知られています。流行すると、学校が学級閉鎖や休校にする必要もあり、職場では無理をして出勤し、他の人にうつさないよう、休むように指導することも必要です。なによりの予防は、流行する前に予防注射をすることです。

主な症状

インフルエンザに罹患すると、普通の風邪と比べて激しい症状が急激に出てきます。

潜伏期間は1~3日ですが、それを過ぎると突然高熱が出始め、普通の風邪同様、咳、鼻水、喉の痛みの他に、頭痛、筋肉痛、関節痛、腰痛などの全身症状が現れるのが特徴です。

まれに消化器症状として、嘔吐、下痢、腹痛が起きる場合があります。首のリンパ節の腫れがある場合もあります。

検査と診断

インフルエンザの検査で、長い綿棒のようなものを鼻に入れられた経験がある人もいるでしょう。

以前はA型インフルエンザしか検査できなかったものが、現在ではA型とB型の区別がつく検査が行われます。

ただし、発熱しはじめて24時間以内では、インフルエンザであっても陰性と出る場合がありますので、発熱後24時間以降の検査をオススメします。

検査の方法

検査を行うのに、検体を採取しなければいけません。鼻の奥に綿棒を入れ、粘膜表皮を採取する方法と、喉の奥に綿棒を入れて粘膜表皮を採取する方法、鼻の奥に吸引用チューブを入れ、鼻汁を採取する方法があります。正確さでは、直接鼻汁を採取する方法が一番ですが、多くの医療機関では、次に正確な鼻を綿棒で拭う方法を用いています。検査の方法は以下の通りです。


検体処理液に採取した綿棒を入れて検体を抽出する→検体処理液を検体キットに滴下する→15分後に判定ラインが出る


このような流れで判定が出て、医師がインフルエンザかどうか判定します。

治療法

インフルエンザの治療は、医師の指示に従わなければいけません。熱が高いからといって、自己判断でボルタレンなどを使ってしまうと、副作用で重篤な症状になってしまう可能性があります。特に、下で紹介しているインフルエンザ脳症では死亡する場合もありますので、絶対に使ってはいけません。


インフルエンザの治療に使われる薬は3種類あります。これまでパーキンソン症候群治療薬や、精神活動改善薬として使われてきたシンメトレルは、A型のインフルエンザにも効果があることが分かり、インフルエンザ薬として認められました。リレンザと呼ばれる薬は、A型、B型のウイルスに効果のある吸入薬です。最後は有名なタミフルです。カプセルの薬で、A型、B型のどちらにも効果があります。副作用を心配されている人も多いですが、医師の指示通りに服用していれば心配ありません。

インフルエンザ脳症

インフルエンザ脳症は、インフルエンザに伴う発熱のあと、急速に神経障害や意識障害を伴う症状を言います。インフルエンザ脳症から更に急性壊死性脳症、ライ症候群、HSE症候群に分類されます。インフルエンザ脳症=急性壊死性脳症と狭義されることもあります。

急性壊死性脳症

A型インフルエンザが原因で、1~3歳の子供に多いものです。発熱してから平均1.4日後に発症します。意識障害の他に、嘔吐や下痢、腎機能障害も現れます。血小板が減少し、DICと呼ばれる播種性血管内凝固症候群になることもあります。原因は分かっていませんが、自己判断による解熱剤の使用などの、何らかの原因で、脳の血管内皮細胞に障害が起きておこってしまうことが分かっています。DICの症状がある場合をHSE症候群と呼びます。

ライ症候群

B型インフルエンザが原因で、6~12歳の子供に多いものです。発熱してから5~7日後に発症します。嘔吐、意識障害の他に痙攣を起こします。解熱剤のアスピリンに含まれる成分が原因だとする説もあり、高度の肝機能障害や低血糖、高アンモニア血症を伴うこともあります。


子供は高熱を出すと幻覚を見て異常な行動を起こすことがあります。意味不明の言葉を発したり、訳もわからず怯えたりします。これはインフルエンザ脳症の初期症状であることもあるので、子供がこのような意味不明の言動を取った場合、注意が必要です。また、インフルエンザ脳症の患者の脳から、インフルエンザウイルスが検出されたことはこれまでになく、ボルタレンなどの強い解熱剤が原因となっているという説も無視することはできないため、熱が高いからといって、自己判断でボルタレンやポンタールなどの強い解熱剤の使用はしないようにしましょう。


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