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胃がん

胃がんは肺がんと並んで、日本人で一番多いがんになります。『がん』と聞くと、『治らない』と思い、悲観的になりがちですが、早期発見で適切な治療が行われると、比較的治癒方向に行く病気です。だからといって治療を怠っていると、命にかかわる怖い病気です。しっかりと定期健診を行っていれば、早期発見、早期治療が出来るのです。

どんな病気?

胃の粘膜に出来る悪性腫瘍のことを胃がんと呼びますが、そのほとんどは腺がんで、胃液を出す分泌細胞からできるがんです。

胃がんの原因はハッキリと分かっていません。食べ物との関係が疑われていますが、確たるものがあるわけではありません。ポリープはがんに移行しやすいので切除することになります。腺細胞からポリープができていたり、大きさが2cm以上ある場合、何個もポリープがある場合には、胃がんになりやすいという傾向があります。

主な症状

初期の胃がんでは目だった症状もなく、あっても気にならない程度です。出始めの症状としては、みぞおちに消化性潰瘍のような、焼けるような痛みがあります。ほとんどが食後に起きる鈍い痛みで、消化性潰瘍の治療を行っても症状がよくならず、やがて食事とは関係なく常に痛むようになり、胃がんだと分かる場合があります。

次に多い症状として、早期膨満感があり、すぐに満腹になるようになったり、食べたものが胃にもたれるような感じを覚え、食欲の低下、胸焼け、ゲップが出るようになり、更に進行すると吐き戻しをするようになります。

お気づきかもしれませんが、こうした症状は胃がんだけではなく、他の胃の病気でも見られる症状なため、胃がんの発見が遅れることにもつながります。

胃がんの進行はとても個人差が大きく、突発的に発生する場合と、数年かけて徐々に進行する場合があり、元から胃に疾患がある場合には、胃がんだと気づかない場合が多いので、定期的な検査をする習慣が必要です。

胃がんのステージ

胃がんは、その進み具合をステージで分類しています。進行具合、がんの深さ、転移の状態でステージが決められています。

胃壁深達度T胃壁のどこまで胃がんが進んでいるか
リンパ節転移Nどのくらいリンパ節に転移しているか、腹膜や肝臓に転移しているか

検査と診断

胃がんの検査には、直接胃の内部の様子を見ることができる、内視鏡検査がとても有効です。ヘリコバクター・ピロリの有無、組織を採取しての細胞診で検査が行われます。

健康診断でよく行われるバリウムX線検査は、早期段階の小さながんは検出しづらいため、あまり有効だとは言えません。

胃がん患者の生存率は5年で20%未満と言われています。初期の症状が出にくいため、胃がんと分かった時には他の臓器に転移していることが多いためです。ですが、職場の健康診断や自治体の胃がん検診などで早い時期に胃がんが発見されることも多く、完治する可能性の高い病気でもあるのです。

治療法

胃がんの治療は、基本的に手術でがん巣の摘出が行われます。現在普及している手術法として、早期胃がんに行われる内視鏡的粘膜切除が行われています。

これは胃粘膜にがんが留まっている状態のみに行われ、リンパ節に転移のない場合に行われ、リンパ節にまで転移している場合は切開手術が基本になります。

化学療法や放射線療法は胃がんではあまり改善できないとされています。

胃がんが他の臓器に転移している場合、手術を行っても完治は難しくなりますが、症状をよくするための手術は行われます。

食べたものが胃を通過するのが困難な場合は、胃と腸のバイパス手術が行われます。こうすることで食べ物が通過しやすくなり、痛みや嘔吐を改善することができます。


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