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副甲状腺機能亢進症・副甲状腺機能低下症

副甲状腺は、甲状腺に隣接してある2対の内分泌腺です。副甲状腺機能亢進症も低下症も、甲状腺ホルモンと血液中のカルシウムが大きく関係している病気です。それぞれどんな病気なのか説明していきましょう。

どんな病気?

副甲状腺機能亢進症、副甲状腺機能低下症、これらはどんな病気でどんな原因で起こるものなのでしょうか。

亢進症の場合

副甲状腺機能亢進症の場合、大きく3つに分類することができます。ここでは3つの種類を紹介しますが、主な症状以降は、原発性のものに関して紹介していきます。

原発性副甲状腺亢進症

副甲状腺の腺腫やがんなどを原因とする副甲状腺ホルモンの過剰な分泌によって、血液の中のカルシウムが増加するのが特徴です。

栄養性二次性
副甲状腺亢進症

カルシウムとリン摂取のバランスがとれていない場合、ビタミンDの不足が元となり、低カルシウム血症によって副甲状腺が刺激されることが原因になっています。血清PTH濃度が上がり、反対に骨密度は低くなります。栄養管理で治療をし、骨疾患があれば運動制限も必要になります。

腎性二次性
副甲状腺亢進症

血液の中のカルシウムが腎疾患によって尿の中に溶け込み、ビタミンD産生が低くなることによって、低カルシウム血症になり、副甲状腺が刺激されることになります。多飲多尿や、慢性腎不全の症状が現れます。長期間人工透析を受けている人の合併症として現れることが多く、治療は腎不全の改善、カルシウム剤の摂取、ビタミンD代謝産物の投与、リンの摂取の制限などを行います。

低下症の場合

血液の中の副甲状腺ホルモンがうまく働かずに、血液の中のカルシウム濃度が低下してしまう病気です。原因が分からない、突発性副甲状腺機能低下症と、手術などで副甲状腺に傷がついてしまう続発性副甲状腺機能低下症に分けられます。

主な症状

副甲状腺機能亢進症、低下症、それぞれどんな症状があるのでしょうか。

亢進症の場合

年齢でみると40~60代に多いのですが、男性よりも女性の方が3倍多く見受けられます。症状がほとんどありませんので、副甲状腺機能亢進症と気づいて病院に行く人はまずいないでしょう。健康診断などで、血液中のカルシウム濃度が高いという結果から分かる場合があります。

特徴的な症状ではありませんが、カルシウム濃度が高いために結石ができやすく、腎臓結石、尿路結石を繰り返す場合は、副甲状腺亢進症を疑ってみましょう。

骨や関節の痛み、ちょっとしたことでの骨折でX線検査を行った時に、異常が見受けられて分かることもあります。副甲状腺ホルモンが過剰に働くために、カルシウムが骨の中から使われてしまうのです。吐き気や便秘、食欲低下、体重減少、喉の渇きなどもありますが、この病気に限った症状ではないために、これだけでは副甲状腺機能亢進症とは言い切れません。

低下症の場合

副甲状腺機能低下症になると、筋肉の筋がつったような痙攣が痛みを伴って起こります。軽い場合はしびれる程度になります。

幼児がこの病気になると、歯のエナメル質が足りないために、弱い歯になってしまいます。抑うつ症状が見られたり、そのままにしておくと知能の発達に遅れが見られることもあります。

検査と診断

副甲状腺機能亢進症、副甲状腺機能低下症、それぞれの検査と診断について紹介していきましょう。

亢進症の場合

血液検査を行いますが、その検査で高カルシウム血症と高PTH血症が同時に認められます。血中と尿中のカルシウムとクレアチニンを測定してクリアランス比を算出します。カルシウム感知受容体の遺伝子検査、超音波検査やMRI、シンチグラムも有用です。

低下症の場合

低カルシウム血症と高リン血症が認められ、腎機能の低下がなければ副甲状腺機能低下症と診断されます。

治療法

どんな病気でも、治療をしないで放っておくのはいけません。しっかりと治療を行いましょう。

亢進症の場合

副甲状腺機能亢進症の場合、外科的な治療以外に根治することはできません。

低下症の場合

血液の中のカルシウム濃度を正常にしてあげることが治療になります。食べ物の中のカルシウムをうまく体に吸収させるにはビタミンD3が必要になりますので、ビタミンD3製剤を使い、ときにはカルシウム剤も併用して服用します。牛乳やチーズなど、カルシウムを多く含む食品を意識して摂るようにしましょう。


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