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起立性調節障害

起立性障害はODとも呼ばれていて、小学校高学年から中学生にかけて多く見られる、自律神経失調症の1つです。中学生の約10%にみられ、中でも思春期の女の子に多くみられる病気です。季節では、春から初夏にかけて発病しやすくなります。

どんな病気?

自律神経という、身体の基本的なものの調節をする神経のバランスが崩れることによって起こる、自律神経失調症の1つです。

身体の中の血液は、横になったり、座っていた状態から立ち上がったときには、重力が働くために下肢に移動します。このとき、血管が萎縮して、心臓に下肢の静脈から血液が戻るように働きます。起立性調整障害になると、心臓に血液を戻すための血管の収縮がうまく働かなくなり、血液が下肢の静脈にたまってしまうので、心臓に本来戻ってくるべき血液が少なくなり、心臓から血液が拍出される量も少なくなってしまいます。こうしたことから、脳へ行くべき血液の量も減ってしまい、脳貧血や立ちくらみを起こしてしまいます。

十分に心臓に血液が戻らないにもかかわらず、心臓は血液を全身に送ろうとして心拍数を増加させてしまいますので、心悸亢進になってしまいます。

主な症状

身体に現れる症状としては、めまいや立ちくらみが一番多い症状になります。また、症状は大症状と小症状に分けられています。

子供に多いわけは、急に背が伸びて、身体が大人へと変化する時期に症状が出やすいからではないかと考えられています。決して珍しい病気ではなく、家族の中に同じような症状を持つ人が約80%いることから、遺伝的なものもあるのではないかと考えられています。

大症状

一番多い症状のめまいと立ちくらみの他に、立っていると気分が悪くなってしまい、ひどいときには倒れてしまいます。入浴しているときや、自分が嫌だと思うことを見聞きすると気持ちが悪くなり、少し動いただけで動悸や息切れがするようになります。朝、中々起きられなくなり、午前中は調子が悪いことが多くなります。

小症状

顔色が青白くなり、食欲もなくなります。身体も疲れやすく、頭痛を起こしやすくなります。時々腹痛を起こすこともあり、乗り物に酔いやすくなります。

検査と診断

上記した症状があるかどうか問診で診断する他に、起立試験や、他の気質的疾患があるかどうかで診断します。起立試験の内容は、安静状態になって血圧や脈拍を測定し、更に心電図を測定し、10分間起立したあと、再度同様の検査を3回行います。

治療法

起立性調節障害が軽症の場合、薬を使わない治療からはじめます。この病気では運動嫌いな人が多いですが、まずは散歩程度の運動療法を行います。

立ち上がる時にはいきなりではなく、30秒くらいかけながら、ゆっくりと立ち上がるようにしてください。規則正しい生活が理想ですが、早寝早起きは恐らく実行するのが不可能です。出来る限りの範囲で行いましょう。

注意しなければいけないのは、家でゴロゴロしてばかりで、ゲームやテレビを見て過ごすことも多く、勉強に対しては集中力が低下してしまいますので、仮病だと決め付けないことです。

薬物療法

軽度の起立性調節機能で、薬を使わないで生活していて中々改善されない場合や、重度の起立性調節障害の場合、普段の生活を改善する他にも、薬を使って薬物療法が行われます。

使用される1日2~3回服用するタイプの薬は副作用も少なく、抵抗血管の細動脈と、容量血管の静脈、両方に作用します。

朝と昼、1日2回服用するタイプのものは、特異的に静脈血管を収縮させます。朝晩2回のタイプのものは、心拍数を増やしてしまい、症状を悪化させる場合があるので注意が必要です。


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