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人格障害

人格障害はパーソナリティ障害とも呼ばれることが多く、考えが極端だったり、社会への適応を著しく脅かす人格的なものを言います。人格異常や精神病の後身にあたる考えで、性格障害と呼ばれていたこともあります。

どんな病気?

人格障害は代表的なものを分類すると、4つに分けることができます。

境界性人格障害

かつては神経症と精神病の中間にある状態を指していた、精神分析治療からできた概念で、徐々にその概念が明確になり、境界性人格障害として、一般的に普及した障害です。女性に多くみられ、一定の感情を保つことが難しく、情熱的な印象を受けなくもありませんが、不安や怒りに対する耐性が低く、対人関係にはとても不安定です。安定を求め、自傷行為などの、周囲に心配をかけて操るような言動が多く、周囲の人は、腫れ物に触るように神経をとがらせなければいけません。

自己愛性人格障害

境界性人格障害同様、精神分析から生まれた概念です。自己愛は誰でも少なからず持っているものですが、それが病的に意識が大きくなると、対人関係でのトラブルや、怒りの感情を抑えることが難しくなってきます。自分のプライドを傷つけられるのは許されることではなく、特徴として、空想に浸りがちになります。男性に多くみられ、長男で社会階級も高い人物に多いと言われています。

反社会性人格障害

似ている概念のものにサイコパスがありますが、社会で決められたことに反する継続的な行動をとります。男性が圧倒的に多く、15歳前に問題行動を起こす行為障害として、反社会性の傾向があることが診断では必要とされます。原因はあくまでも推定ですが、遺伝的要素が高く、脳の機能や発達にも問題があるのではないかと考えられています。

回避性人格障害

対人恐怖症に似ているもので、サラリーマンによくみられる病気です。対人関係に対して、大きな不安感を持つのが特徴です。

主な症状

4つの人格障害について、主な症状を取り上げていきます。

境界性人格障害

主な症状として、慢性的な抑鬱感や空虚感、情緒不安定、衝動性、対人関係に対しての不安感などがあります。他の精神疾患が同時にみられるのも特徴で、パニック障害や鬱病、摂食障害やアルコールや薬物への依存、注意欠陥や多動性を見せることもあります。原因は、推定ですが、遺伝的な要素や環境的要因が相互作用して現れてくるのではないかと考えられています。

自己愛性人格障害

周囲に対する共感性がなく、誇大的な自己像を持ちます。自分を否定されると激怒したりと言った傾向があります。

反社会性人格障害

無計画性、衝動性、人を騙す傾向、怒りっぽい、無責任、良心の呵責がないなどです。表現が大げさで、周囲には、表面的なものでしかないということを見抜けるような人です。自分の利益になることだけ考え、執着します。子供の頃から嘘が多いのも特徴です。

回避性人格障害

人に批判されたり拒絶されることを極端に怖がり、仕事に行けなくなってしまったり、他人との関係も、自分が好かれていると確信できなければ進んで関わりたいと考えません。傷つくことを必要以上に恐れ、常識を逸した遠慮を示すこともあります。こうしたことから、中々新しい対人関係に踏み込むことができません。

治療法

4つの人格障害の、それぞれの治療法を紹介しましょう。

境界性人格障害

精神分析的精神療法、認知行動療法、薬物療法が治療として行われます。治療にかかる期間は、かなり長期間かかり、外来通院やデイケアなどを利用したり、短期入院が主流になっています。長期入院することは稀です。

自己愛性人格障害

精神分析的精神療法を外来治療で行います。治療には時間がかかりますが、比較的、社会的適応を改善することができます。薬物療法はありませんが、抑鬱、不眠、不安と言った症状がある場合には、薬が使われることになります。

反社会性人格障害

反社会性人格障害に対しての治療法は開発されておらず、精神療法と薬物療法を行います。

回避性人格障害

精神療法を外来で行います。自分が置かれている状況をよく把握し、主治医と相談しながら、自分にあった適応の仕方を探してしかなければいけません。


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