待合室へ



アスペルガー症候群

アスペルガー症候群は知的障害のみられない発達障害のことです。興味、関心やコミュニケーションが特異で、知的障害のない自閉症として扱われることもありますが、公的な文書では区分して取り扱われることが普通です。アメリカ精神医学会の診断基準では、『アスペルガー障害』と呼んでいます。

どんな病気?

アスペルガー症候群は、自閉症同様、広汎性発達障害の1つです。自閉症と違うのは、乳幼児期に言葉の遅れがないことです。

奇妙な遊び方をしたり、相手の気持ちを汲み取ることが出来ない、自分の気持ちを表現できない、他の人と遊べないなどのコミュニケーションに問題があるのは自閉症と変りません。注意欠陥や多動性障害、学習障害などを併発している場合もあります。アスペルガー症候群の子供は、300人に1人いると言われています。

主な症状

アスペルガー症候群の症状は、言葉の発達の遅れがみられないだけで、自閉症と同じように、対人関係の障害や、異常なくらいの特定のものや事柄へのこだわりなどがあります。

自閉症と違うところは、自分独自の考え方や言葉の使い方があり、融通が利かないところがあり、1つの事柄に没頭し、強く自分の持っている知識にもこだわりがあるため、偉そうな人、変った人と思われがちで、疎外されてしまうことも珍しくありません。

アスペルガー症候群の特徴的なところは、他人の気持ちを読み取ることができずに、言動も独断的なものが多く、空気を読むのが下手なために、その状況ではありえない発言をしたり、比喩も理解できず、冗談が通じないところがあります。

他人と目を合わせるのが苦手な反面、何か文句があるのだろうかと思う程、真っ直ぐにじーっと他人の目を見続けたりすることがあります。食事をするにも、ご飯とおかずを一緒に満遍なく食べるということが出来ず、おかずを先に食べ、次に味噌汁、最後にご飯を食べるといったような、常識では考えられないような食べ方をします。

社会性

アスペルガー症候群の特徴として、正直すぎるという点があります。社会生活を送る上で、暗黙の了解、常識と言ったものがありますが、アスペルガー症候群の人にはこれが通用しません。言わなくてもいいことを、常識を欠如している部分があるために、本当のことを言って相手を傷つけたり、秘密を告白されても、他人に聞かれるとすぐに喋ってしまったりするところがあり、『人の気持ちを考えない人』『自己中心的な人』と思われ、人とのコミュニケーションをとりづらくなってしまいます。

検査と診断

アスペルガー症候群の診断に必要なものは、行動観察と発達過程になります。症状や本人と家族の病歴、生活習慣などを質問して診断していきます。さらに、脳波検査やCT検査、MRI検査など、脳の画像検査を行い、脳の病気ではないことを確認します。認知機能の確認には、知能検査と人格検査が行われます。

ギルバーグの診断基準と呼ばれる、アスペルガー症候群の診断基準を使います。これだけではなく、上記したような、行動や発達過程などと照らし合わせ、診断が下されます。

治療法

アスペルガー症候群は病気ではありません。基本的に治療は家庭生活の中での生活改善や訓練になります。現在高く評価されているTEACCHという方法があります。基本的な考え方として、構造化、視覚化、無理をさせないという3つになります。この考えを参考に、生活や環境を見直すことで、アスペルガー症候群患者の負担が軽くなります。

構造化

空間や時間を細かく区切って、視覚的に表現します。細かく1日のスケジュールを決めて貼り出したり、部屋を区切って眠る場所と普段過ごす空間を明確にするなどです。これは、創造力不足を補うことが出来ます。

視覚化

コミュニケーションを絵やカード、写真を使ってサポートします。

無理をさせない

小さな目標を設け、すぐにできないことは無理してさせません。


ページの先頭へ