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心臓神経症

心臓病を恐れるあまり、特に異常がないにもかかわらず、心臓に何らかの症状が現れる場合があります。自分で意識していなくても、無意識に心のどこかで心臓疾患だと思いこんでしまい、様々な症状が出てくる場合があります。

どんな病気?

心臓病によくみられる、胸痛、動悸、息切れ、めまい、呼吸困難などの症状があるにもかかわらず、心臓の検査をしても、どこにも異常がないものを心臓神経症と言います。心臓病ではなく、どちらかというと心の病気と言った方がいいかもしれません。

多くは神経質な人や、親しい人や身内を心臓の病気で亡くし、心臓病に対して不安な気持ちを持っている人、育児が終わり、子供から手が離れて自分の体のことに気持ちが向く時間のできた女性などによくみられます。

心臓神経症の原因は?

身体のどこにも異常がないのに、心臓病のような症状が出る原因は、心臓病に対する極度の不安感やストレス、過労などが考えられます。不安な気持ちやストレス、過労は交換神経を刺激して、心臓の働きを活発にします。そうすると心拍数が増加するために、強く動悸を感じてしまいます。こうした症状を自覚すると、『もしかしたら心臓病なのではないか』と言う不安感が生まれ、その気持ちが次第に大きくなるにつれて、胸痛やめまい、呼吸困難といった、それまでよりも強い症状を感じるようになるのです。

主な症状

心臓神経症の症状は、胸痛、動悸、息切れ、めまい、呼吸困難などの症状が現れます。この他にも、頭痛、不眠、手足のしびれ、疲労などを訴える人もいます。ほとんどの人が胸痛を訴えますが、一見狭心症の痛みに似ているのですが、狭心症の薬も効かず、よく調べると多くの相違点があります。胸痛で心臓神経症の場合、感じる痛みは『ズキズキ』や『チクチク』と言われるような痛みで、左胸の狭い範囲に痛む部分が限られていて、その痛みは手で圧迫すると強くなるということが特徴になり、ます。痛みが現れるのも、一人で静かにしているときなどで、興奮したり運動したりしたときではありません。長いときは、痛みが1日続くこともあります。

息切れも心不全での息切れと違い、やはり運動時よりも安静時に起こり、息が詰まる、十分に呼吸ができない、ため息が出るなどの症状があります。

きっかけは些細なこと

心臓神経症は、ほんの小さな些細なことがきっかけとなっている場合もあります。心電図検査などでの、心配のいらない些細な変化や、治療する必要のない、通常起こりうる一時的な不整脈などを指摘され、それがきっかけとなることも少なくありません。

検査と診断

一般的な心臓病の検査を行って、心臓疾患の有無を判断します。胸痛を覚える、胸膜の病気や食道の痙攣などの有無についても検査をし、これら全てが除外されて、心臓神経症と診断されます。いわゆる消去法です。胸痛の症状が強く、狭心症と区別をつけるのが難しい場合には、ニトログリセリン舌下錠を使い、胸痛が起きたときにその薬を使い、薬の効き目をみて診断することもあります。心臓病に似た症状が強い場合には、心臓の働きを抑える薬や精神安定剤が処方されることもあります。

心臓神経症の根本的な原因は、心の問題になりますので、患者に症状が起こる仕組みを納得してもらい、その症状を引き起こしている原因を探り、それらに対するアドバイスをします。こうした治療を行っても症状がなくならない場合には、内科や循環器科ではなく、心療内科や精神神経科の医師の診察が必要になります。


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