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心筋症・心筋炎

心筋症も心筋炎も、どちらも心臓の心筋に起こる病気です。どちらも突然死に関係していると言われている病気で、早期に治療が望まれるものです。少しでも早く発見し、早めの治療に専念しましょう。

どんな病気?

心筋症、心筋炎、それぞれどんな病気なのか説明していきましょう。

心筋症の場合

心筋症の多くは原因が分からず、心筋の細胞が大きくなったり変質したりし、心臓のかべが厚くなったり、反対に薄くなったりして、心臓の機能に異常が出てしまう病気です。『肥大型心筋症』『拡張型心筋症』『拘束型心筋症』『不整脈原生右室心筋症』など、形態や機能異常の特徴別に分類されています。

心筋炎の場合

多くの場合、急性心筋炎として急性のものとして発症しますが、稀に、慢性心筋炎として進行する人もいる病気で、心筋に炎症細胞が浸潤する病気です。突発性で原因が分からないものが多いですが、ウイルスや細菌の感染が原因になることもあります。中には膠原病などがきっかけで起こることもあり、放射線や薬で起こることもあります。

主な症状

心筋症、心筋炎、それぞれどんな症状がでるのでしょうか。

心筋症の場合

拘束型心筋症は、心内膜が肥厚し、心筋が拘束されたように広がりにくくなる病気です。

不整脈原生右室心筋症は、びまん性拡張と収縮低下をきたすものです。右心不全や心室性頻拍症で急死する場合もあり、若年層や運動選手の突然死が西欧では多いようです。優勢遺伝するので、家族内発症がみられます。

心筋炎の場合

急性心筋炎では、風邪のような症状、発熱や鼻水、咳などがあり、消化器系の下痢や腹痛などの症状が出て、様々な心症状が出ます。軽い症状では動悸や胸の不快感などですが、心膜炎を合併すると、胸に痛みが出るようになります。重症になると、急速に病状が進む心不全を起こしたり、血圧が下がってしまい、意識障害が起こってショック状態になる場合もあります。非常に重い不整脈で失神したり、場合によっては心停止を起こし、突然死を招くこともあります。

検査と診断

心筋症と心筋炎、それぞれどんな検査が行われて診断されるのでしょうか。

心筋症の場合

心筋症は症状が出にくいため、自覚症状が出る頃には、心筋症がかなり進んでいる場合が多いので、早めに病気を見つけるためには、定期的な検診が必要になります。

心電図検査や聴診で、肥大型心筋症は診断できます。病気の状態は、心エコー検査で判断がつきます。拡張型心筋症は心エコー検査の他に、心臓カテーテル検査が必要です。

心筋炎の場合

血液検査を行い、CRP上昇や白血球の数で炎症を調べたり、心筋逸脱酵素の上昇や、赤血球沈降度亢進を調べます。心エコー検査では心臓の壁運動の異常の度合い、心室壁腫大、心膜液貯留がどれくらいなのかの判別ができます。急性心筋梗塞との鑑別が必要な場合もあり、冠動脈造影と心筋生検で確定診断が行われます。心電図検査では、短い時間で多彩に変化するので注意が必要になります。

治療法

心筋症と心筋炎、それぞれどんな治療がされるのでしょうか。しっかりと治療しなければいけません。

心筋症の場合

心筋症の多くは原因不明であることが多いので、病気が進まないようにするための食事指導や、症状を抑えるための薬物療法が行われます。心筋症には様々なタイプがありますが、いずれも激しい運動やハードな仕事を避け、余計なストレスがかからないようにしなければいけません。

心筋炎の場合

心筋炎の場合、どんな病状でも、原則として入院し、経過を観察しなければいけません。

頻脈性不整脈では、抗不整脈薬や直流除細動を行い、完全房室ブロックなどの不整脈には、体外式ペースメーカーを身体に入れる必要があります。

重症心不全では、利尿剤や血管拡張剤、強心薬などが使われます。ショックを起こしている場合は、大動脈内バルーンパンピングや、経皮的心肺補助法を行ったりします。

治療を行い、50%は後遺症も残さずに完全に治癒しますが、40%は異常を残します。高度の心機能障害を残した場合、死亡する場合もあります。


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