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大動脈瘤

大動脈の壁の一部が弱くなってしまい、膨れてくるのが大動脈瘤です。60~70代の男性に多くみられ、大動脈瘤が破れて大出血をすると意識を失い、大変危険な状態になりますので、早急な手術が必要になります。

どんな病気?

胸部大動脈や腹部大動脈の直径が拡大し、コブ状になります。多くは徐々に進行していくために、初めはほとんど自覚症状はありません。胸部大動脈は胸の中にあるために、特に自覚症状を感じることができません。胸部X線検査で初めて気づくことも稀ではありません。腹部大動脈瘤は、拍動するコブをヘソのあたりに触れることもありますが、痛みがあることは稀なために、見過ごされがちですが、お腹に拍動性腫瘤が触れるのであれば、腹部大動脈瘤の可能性が高くなります。

ただのコブであれば何のことはありませんが、大動脈瘤は破裂する恐れがあり、破裂すると大出血を起こします。破裂して損傷した動脈は、人工血管に交換しなければ命は助かりません。コブが大きいほど破裂しやすく、破裂した場合の致死率は非常に高いので、その前に人工血管に交換する必要があります。

大動脈瘤の原因は?

大動脈瘤の原因は分かっていません。高血圧の人はタ大動脈瘤ができやすいと言われ、遺伝的な傾向もみられるので、家族に大動脈瘤の人がいるとなりやすいと言えます。高血圧の場合は、常に血圧のストレスが大動脈にかかっているため、血圧が高くなることで動脈の拡大が起こりやすいと言えます。動脈の直径が拡大している人は、定期的に検診をする必要があります。

主な症状

大動脈瘤の症状はほとんどありません。胸部大動脈瘤が大きくなると、コブの周囲を圧迫するようになります。声帯を支配している神経を圧迫すると、声がしわがれてしまうようになります。胸部大動脈瘤と分からずに耳鼻科を訪れて、大動脈瘤と分かる人もいます。圧迫される場所が気管の場合は呼吸困難になりますし、食道だと嚥下が困難になります。こうして症状が出て来ると言うことは、かなり動脈瘤が大きくなっているということです。

胸部大動脈瘤が破裂すると、胸痛が出て呼吸困難に陥ります。この場合は早急な手術が必要になります。

腹部大動脈瘤が破裂すると、激痛がお腹や腰に起こります。大出血により、意識を失うことも多く、この場合も早急に手術する必要があります。

検査と診断

胸部大動脈瘤の場合、胸部X線検査で動脈瘤の有無を調べることができます。心臓の陰になって見逃すこともありますので、正面と側面からX線撮影をします。大動脈瘤の直径を知るためには、CT検査をする必要があります。

腹部大動脈瘤は、腹部エコー検査、腹部CT検査を行います。健康診断の腹部エコー検査では、胆嚢や肝臓しか調べませんので、例え腹部大動脈瘤があっても見逃される可能性があります。

治療法

動脈瘤を小さくする薬はありません。大動脈瘤が軽ければ血圧を調べ、高いようであれば血圧が上がらないようにする薬を使います。大動脈瘤が大きくなるようであれば、手術が必要です。基本的に、コブができている大動脈と、人工血管の置換術になります。

解離性大動脈瘤

3層から出来ている大動脈の中層の壁が、分解して裂けてしまう特殊な大動脈瘤です。原因は先天性のもののほかに、動脈硬化や外傷などが上げられますが、多いのは、長く高血圧を患っている人です。

突然の胸痛、腹痛、背部痛があり、大動脈が破れてしまうと、早くて数時間、遅くても数日で死亡してしまいます。心筋梗塞と症状が似ていますが、症状が現れたら緊急を要しますので、ただちに救命手術を受けなければいけません。そこまで緊急でないものは薬物治療を行いますが、どちらにしても救急車を要請しなければいけません。


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