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湿疹

湿疹は、皮膚に発疹ができて痒くなる皮膚の病気ですが、数多くの種類があります。その中から、比較的多くみられる『あせも』『薬疹』『手湿疹』について取り上げてみたいと思います。

どんな病気?

あせも、薬疹、手湿疹、それぞれどんな病気なのでしょうか。1つずつ取り上げてみましょう。

あせも

汗をたくさんかいたときにでき、夏に多く、汗をかきやすい子供に多い皮膚の疾患です。もちろん大人でも発症し、高温の環境で仕事をしている人などに出来ます。

原因は、汗をかいたあと、汗の出る管である汗管が詰まることで起こります。あせもには3種類あり、皮膚表面の角層で汗管が塞がる水晶様汗疹、表皮有棘層で汗管が塞がる紅色汗疹、真皮内で汗管が塞がる深在性汗疹があります。

薬疹

薬によって起こるもので、内服薬や注射によって体に入った薬が、発疹を起こします。多くはアレルギー性の薬疹で、薬を使ってすぐに現れるものではなく、薬を使い始めて1~3週間で症状が出ます。1度薬疹を起こすと、同じ薬を使うと、すぐに症状が出るようになります。漢方薬やビタミン剤などでも起こりますが、鎮痛在や風邪薬、抗生剤、循環器用薬、抗痙攣薬でも起こります。

手湿疹

主婦湿疹とも呼ばれていて、手に触れるものの刺激やアレルギーで出来る、手の平や指の皮膚炎です。皮膚の表面を保護している角層間脂質が少ない乾燥肌や、頻繁に水や洗剤、シャンプーなどを使っていると、角層間脂質が少なくなってしまい、起こりやすくなります。冬に悪化することが多く、食器をお湯で洗うことも悪化の原因の1つになります。

主な症状

同じ湿疹でも、それぞれ違う症状が出ます。

あせも

あせもの場合、それぞれのタイプによって症状の出方が違います。3つのタイプ、それぞれの症状を紹介しましょう。これら以外でも、汗疹に細菌がつくと、膿疱性汗疹になり、とびひや汗腺膿瘍になることがありますので注意が必要です。

水晶様汗疹

小さな1~3mmほどの水泡が沢山できます。痛み、痒みなどはありません。

紅色汗疹

赤い丘疹が沢山でき、軽度の痒み、チクチクとした痛みを伴います。

深在性汗疹

扁平に隆起した丘疹が、敷石状に沢山出来ます。何度も繰り返し高温に晒されることでできる湿疹で、発疹のあるところでは汗が出ません。この汗疹が広範囲に出ていると、汗が出ないために体温調節能力も低下しますので、熱中症に注意しなければいけません。

薬疹

体内に薬が入ってきたあとに起こります。じんましん型、固定薬疹型、播種状紅斑型、紅斑丘疹型、光線過敏型、湿疹形、紫斑がた、多形滲出性紅斑型など、薬疹のタイプによって様々なものがあります。

重症になると水泡やびらんが眼や口の中に現れるスティーブンス・ジョンソン症候群や、やけどのように全身の皮膚がむけてしまう中毒性表皮融解壊死症、全身に紅斑が出てリンパ節が腫れる薬剤誘発性過敏症候群などもあり、命にかかわる場合もあります。

手湿疹

手の平や指が乾燥してキメが粗くなり、紅斑が出来ます。症状の出方は、指先が乾燥して荒れてくる場合と、紅斑が指の間にできて徐々に広がって行く場合とがあります。悪化すると痒みも強くなり、皮膚が硬くなってヒビ割れてきます。

検査と診断

それぞれの検査と診断は、どのように行われるのでしょうか。

あせも

問診をして、発疹を見るだけで診断が出来ます。細菌感染している場合は、細菌を培養して抗菌薬の感受性検査をすることになります。他の病気と見分けがつかなくて紛らわしい場合は、生検を行います。

薬疹

原因になった薬剤を特定するために、症状が軽くなってから検査を行います。ワセリンに薬剤を混ぜて皮膚に2日ほど貼ってパッチテストを行います。光貼付試験では、皮膚に薬剤を貼って光線をあて、貼った部分が赤く反応するかどうか検査します。

治療法

それぞれの治療法を紹介します。

あせも

水晶様汗疹では、特に治療を行わなくても治りますので心配いりません。紅色汗疹では外用薬として、ステロイドクリームを使います。軽症の場合、水晶様汗疹同様、自然に治ることも多いです。深在性汗疹の場合、涼しい環境で過ごすようにし、汗腺膿瘍になっている場合は切開する必要があります。

薬疹

軽症の場合、薬の使用をやめると治ります。程度が中等症の場合、ステロイド薬の内服や外用薬を使って治療しなければいけません。重症になると、入院してステロイド薬の内服と点滴が必要になります。

手湿疹

水やシャンプーを使ったあとに、油分と水分を補うために尿素の入ったハンドクリームやワセリンなどを塗っておきます。改善されない場合や痒みが強い場合は、皮膚科を受診しましょう。炎症にはステロイドの外用薬、ヒビには亜鉛華単軟膏をガーゼに塗って貼ります。


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