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脂漏性皮膚炎(脂漏性湿疹)

脂漏性皮膚炎は、脂漏性湿疹と同じ意味です。乳児や高齢者に多くみられるもので、乳児の場合は乳児脂漏性湿疹と呼ぶ場合もあります。乳児では比較的多く見られ、珍しいものではありませんが、ほとんどが自然に治癒してしまいます。

どんな病気?

皮脂に含まれているトリグリセリドという中性脂肪の一種が、真菌によって分解されることによって遊離脂肪酸が生まれ、これが皮膚を刺激して接触性皮膚炎を起こすのが一番の原因になっていると考えられています。


この他にも、皮脂の分泌機能に異常が起きている場合、皮脂成分に問題がある場合、皮脂と汗のバランスが崩れている場合などが考えられます。体質にも左右される場合があり、日常生活をコントロールすることで防げることもあります。

主な症状

皮脂の分泌が盛んな、顔や頭、胸、脇の下や股などに起こります。皮膚が赤くなり、黄白色のカサブタ状のものができたり、粉をふいたような状態になります。頭に出ると大量のフケ状のものが出るようになり、顔の場合はパサパサに粉をふいたような赤ら顔になります。痒みの程度はひどくありません。


乳児脂漏性湿疹

乳児には珍しい病気ではないので、さほど心配のいらないものです。額から頭部にかけて、強い発疹ができます。自然に治ることが殆どですので、刺激の少ない石鹸で撫でるように洗うようにします。まれに、【アトピー性皮膚炎】に移行する場合があります。

高齢者の脂漏性湿疹

冬にできやすく、眉毛の部分や鼻翼、口の周りに発疹がでます。乳児の脂漏性湿疹と違い、自然に治癒することはありませんので、外用薬を使って治療することが必要になります。乳児の場合、気になるからといってカサブタをはがさないようにしてください。化膿してしまう場合があります。

検査と診断

皮膚真菌検査のKOH検査で、原因となる菌が検出されます。乳児の場合は様子をみていれば殆どが自然に治りますので、特にひどくなければ病院の診察を受けなくても問題ないでしょう。

治療法

乳児脂漏性湿疹の場合、ベビー石鹸を使って清潔を保っていれば、自然に治癒していきますが、高齢者の脂漏性湿疹の場合、治療をしなければよくなることはありません。その場合、ステロイドや抗真菌薬などの外用薬が使われます。ほとんどが1~2週間で快方に向かいますが、3~4ヶ月すると再発することも多く、その場合、再び外用薬が必要となります。


まれに、抗真菌薬の外用薬で脂漏性湿疹が悪化する場合もあります。この場合、短期間だけ外用ステロイドを使うことになります。これは本当にまれなため、脂漏性湿疹の治療には、まず抗真菌薬の外用薬が使われるのが普通です。頭の場合、フケが多く出ているときには、尿素ローションを併せて使うと効果的です。シャンプーはもちろん刺激の少ないものを使いましょう。できれば高齢者でも、ベビーシャンプーなどを使うといいでしょう。

COLUMN~脂漏性湿疹のカサブタ

乳児の眉毛や頭にできた皮脂の塊のカサブタがどうしても気になる場合、無理にはがしてはいけません。爪を立ててはがすなどはもっての外です。ベビーオイルを塗って30分ほど放置し、ふやかしてからはがれる所だけはがします。一度には取りきれませんので、毎日少しずつ行います。ベビーオイルの代わりに、ワセリンや亜鉛華軟膏でもかまいません。よっぽどひどくない場合は3~4週間で自然に治ります。乳児に脂漏性湿疹ができるのは珍しいことではありませんので、できればカサブタはそのままにしておいた方がいいでしょう。治ったり悪くなったりを繰り返す場合や、変な臭いがする場合、カサブタがどんどん厚くなって、洗っても中々落ちない場合、炎症を起こしてただれてきた場合などは病院を受診します。


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