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網膜症

網膜症にはいくつか種類がありますが、ここでは糖尿病性のもの、高血圧性のもの、未熟児性のものを取り上げていきたいと思います。放っておくと失明につながりますので、必ず異常を感じたら、眼科で診察を受けなければいけません。

どんな病気?

3つの網膜症、それぞれどんな病気なのか、どんな原因があるのかを取り上げましょう。

糖尿病網膜症

糖尿病の合併症として起こる網膜症で、失明原因の1位を占めています。網膜の毛細血管の病気で、コブが毛細血管にできたり、広がってしまって血管の壁が薄くなったり、血管内が閉塞してしまうものです。範囲や程度が広がることで網膜症が進行し、増殖網膜症や黄斑症になり、視機能が脅かされることになります。

高血圧性網膜症

高血圧状態が長く続くと、全身の血管に異常が起こります。網膜の血管にも異常が起こり、高血圧性網膜症となります。網膜の血管は直接見ることができるので、眼底を観察するとすぐに分かります。

未熟児網膜症

未熟児で生まれた子供に起きる網膜血管病変で、重症になると網膜剥離を起こして失明してしまうこともあります。現在は医学も向上したために、それまでよりは減少しています。

未熟児で生まれたために、網膜血管が未発達なために起こります。体内で視神経から眼底集権に網膜血管が延び、正常に生まれる頃には眼底周辺部に網膜血管が到達します。未熟児の場合、網膜血管が眼底周辺にまで達してしないため、網膜症を発症してしまいます。

主な症状

網膜症になるとどんな症状がおこるのでしょうか。失明につながりますので気づかずにいると怖い病気です。

糖尿病網膜症

糖尿病だからと言って、すぐに網膜症の症状が現れるわけではありません。自覚症状が現れる頃には、網膜症もかなり進行していると言えます。黄斑症や増殖網膜症にまで症状が進むと自覚症状が現れます。黄斑症になると視力が落ち、ものが歪んで見えます。増殖網膜症は、視力低下のほかに、視界が暗くなったりします。硝子体出血はいきなり症状が現れます。目の前に黒い雲がかかったようになり、視界が全くなくなります。

高血圧性網膜症

ほとんど自覚症状はありません。血圧が急激に上昇した場合、網膜にむくみや出血が起こり、視力低下が起こる場合もありますが、その多くは無症状になります。

未熟児網膜症

網膜の血管が達していない無血管帯との境界線に、異常な血管の増殖が起こります。多くは自然に解消するのですが、繊維血管増殖に発展すると、それが収縮し、網膜が引っ張られたり、網膜剥離を起こし、重症となります。

検査と診断

網膜症になるとどんな検査が行われるのでしょうか。確実に検査で網膜症を見つけなければいけません。

糖尿病網膜症

基本的に眼底検査を行いますが、蛍光造影検査も行われます。糖尿病網膜症は、単純期、前増殖期、増殖期と進行していきますので、病期を見極めるのが大切です。

高血圧性網膜症

診断は、眼底検査や眼底写真で分かります。高血圧性のものになると、動脈が細くなり、網膜にむくみが出たり、視神経にむくみが出ますので、それらも参考にします。

未熟児網膜症

普通、未熟児で生まれると、危険がないと判断されるまで、定期的に眼底検査を行います。初期では、危険の度合いを血管の延び具合や怒張の程度で判断できます。活動期には眼底検査を頻繁に行い、治療を必要とするか、また、治療のタイミングなどを計ります。

治療法

網膜症は放置しておくと眼が見えなくなってしまいます。しっかりと治療を行わなければいけません。

糖尿病網膜症

薬物治療が行われることもありますが、進行した網膜症には効果がないため、レーザー光凝固術と硝子体手術を行います。糖尿病網膜症の場合、発症を予防できます。糖尿病の診断がくだされた時点で、しっかりと血糖値のコントロールが出来ていれば、ほとんど発症せずに過ごせますし、発症したとしても、厳密なコントロールを行うことで、進行を抑えることもできます。

高血圧性網膜症

網膜の血管を治療しても意味がありません。高血圧が原因になっているので、血圧のコントロールが重要になります。眼科的治療ではなく、内科的治療が優先されます。

未熟児網膜症

活動期の治療には、網膜光凝固術、冷凍凝固術が行われます。無血管帯をターゲットに凝固が行われます。瘢痕期の網膜剥離では硝子体手術が行われますが、視機能の回復はあまり望むことができません。


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