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破傷風

破傷風は昔の病気だと思っていませんか?赤ちゃんがいる人であれば、三種混合ワクチンや二種混合ワクチンに、破傷風の予防ワクチンが含まれているので知っている人も多いでしょう。破傷風はとても怖い病気ですので、きちんとワクチンの接種は行いましょう。

どんな病気?

破傷風は、土の中にいる破傷風菌が、傷口などから体内に侵入して感染します。破傷風のワクチンを受けた子供の発症例は皆無に等しいのですが、発症すると3人に1人が命を落としてしまうという恐ろしい病気です。
新生児の破傷風は、衛生管理が行き届いていない施設での出産の際に、臍帯の切断面が汚染されて発症します。人から人への感染はありません。


主な症状

感染してから発症するまでの潜伏期間は3~21日と幅があります。症状も第1期から第4期までに分けることができます。

第1期

潜伏期間が過ぎると口を開けにくくなります。歯があっている状態なので、食べ物を摂ることが困難になります。歯ぎしりや寝汗、首が張るなどの症状が出ます。

第2期

口が開かないという症状が強くなります。顔の筋肉が緊張するために、額にしわができ、口は少し開き気味になって横に拡がり、食いしばった歯が見えるために、苦笑しているような表情になります。これを破傷風顔貌と言います。

第3期

第3期は最も危険な時期です。頸部の筋肉が緊張して硬直し、徐々に背筋にも緊張と硬直をきたし、強直性痙攣が発作的にみられます。腱反射の亢進や、筋肉や腱を不意に伸張したときに起きる、規則的で律動的に筋収縮を繰り返し起こすクローヌスや、拇指が甲側に曲がったり、指が扇状に開くバビンスキーの病的な反射が起こります。

第4期

全身の痙攣はありませんが、筋肉の強直や腱反射の亢進は残ります。症状は徐々に軽快していきます。

破傷風は、第1期から第3期までをオンセットタイムと呼び、48時間以内にオンセットタイムになった場合は、予後はあまりよくありません。新生児破傷風の場合、1~2週間の潜伏期間を経て吸乳力が弱くなることで気づくことがあります。発症すると60~90%が10日以内に命を落としてしまいます。

検査と診断

現れている症状や受傷歴、ワクチンの接種歴などから破傷風かどうかを推定します。早めに治療できるかどうかで経過が左右されるので、破傷風だと推定され時点ですぐに治療が始められます。

治療法

破傷風毒素に対する特異的治療薬のTIGや抗菌薬を投与します。TIGは可能な限り早期に投与するのが望ましいとされています。
破傷風菌は入ったと思われる傷口の処置や、血圧の管理、軌道の確保、痙攣を抑える薬などが使われます。
回復した後は、十分な免疫がないために、ワクチンを接種して免疫を得るのが望ましいとされています。


予防ワクチン

予防ワクチンの破傷風に対する免疫の効果は約10年です。日本では、乳児期に接種する三種混合ワクチン(DPT:ジフテリア、百日咳、破傷風)、二種混合ワクチン(DT:ジフテリア、破傷風)の不活化ワクチンが、破傷風を予防します。

三種混合

Ⅰ期初期接種

生後3ヶ月~7歳6ヶ月の間に3~8週間の間隔をあけて3回接種。

Ⅰ期追加接種

初回接種終了後6ヶ月以上、標準で1~1年6ヶ月の間隔をあけて1回。

二種混合

Ⅱ期追加接種

11~12歳の間に1回。

最後に接種したときから10年が経過していたら、追加接種を受けましょう。犬などに噛まれたときも、狂犬病ワクチンと一緒に、破傷風のワクチンを接種しなければいけません。また、川や海で足をケガしたときや、運動中にケガをしたときなどは、流水で傷口を洗い流すようにしましょう。破傷風菌は空気に触れるのが苦手なので、菌が入ったまま傷口がふさがると増殖してしまいます。心配なときは無理に傷口を塞ごうとせず、医師に相談するようにしましょう。


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